目の奥が痛い頭痛といっても、眼精疲労からくる軽度の頭痛、えぐられる感じの重度の頭痛、吐き気や痙攣などを伴う脳腫瘍や内出血が原因の早急に医療機関でのケアが必要なものかで頭痛の症状も対処法も違います。
重度のものから軽度の自分でケアできるケース、病院で何科を受ければいいのか受診先までご紹介したいと思います。
早急に医療機関でのケアが必要な頭痛
まず、その目の奥の痛みや頭痛が危険な兆候ではないかですが、頭部への外傷、外傷による内出血、脳腫瘍、脳卒中が疑われるときは早急に医療機関での処置が必要です。
脳卒中:くも膜下出血、脳梗塞、脳内出血が含まれます。脳梗塞は血管がつまる、くも膜下出血と脳内出血は血管が切れ出血する状態です。未だ日本の3大死因の一つであり、高血圧の人は注意が必要です。
痛みがだんだん強くなってきたり、嘔吐、痙攣などがあるときは、上記の病気の可能性があります。また事故などで頭を強く打ったとき、頭に外傷はなくても、内出血を起こしている場合もありますので注意が必要です。
緊急病院、神経内科、脳神経外科でのケアが必要です。
緊急性はないが重度な目の奥の痛み
頭部、特に目の奥は様々な神経、血管が走行しており、三社神経痛や蓄膿症が原因のもの、緑内障などの目の疾患によるもの、数は少ないのですが男性に多い「目がえぐられるような痛み」を引き起こす群発性頭痛といわれるものなど、様々な要因で目の奥の痛みが起こります。
三社神経痛
顔面の感覚を脳に伝える神経が三叉神経ですが、この神経に痛みが起こり、顔や目の奥を痛く感じるのが三叉神経痛です。目の奥の痛みは眼窩神経に走る痛みです。
顔に触れると痛い、刺されるような痛み、えぐられるような痛みが特徴ですが、脳腫瘍が原因で起こることもあり注意が必要です。
受診先:神経内科、脳神経外科
蓄膿症
顔にある副鼻腔に炎症が起きる病気。慢性のものはいわゆる「蓄膿症」と呼ばれています。目の下側が痛い、下を向くと重い痛みがあるのが特徴のようです。
受診先:耳鼻科
緑内障
網膜の神経節細胞がだんだん死んでいく病気。失明の可能性もあります。目の奥の痛みの他に物が歪んで見えたり、片目で見ると一部が見えないといった特徴があります。
受診先:眼科
群発性頭痛
この頭痛のタイプは「目の奥がえぐられるような激しい痛み」を伴います。ほとんどは男性ですが、その数は少なくまれなタイプです。
原因とメカニズム
目の後ろの内頸動脈が拡張して炎症が起きるためではないかと考えられています。発作のように痛みは15分〜3時間ほど続く、1年に数回の間隔で起こる、夜中・早朝に多いのが特徴です。
対策
激しい痛みなので、上記にあるような障害の頭痛ではないか専門医の診察を受けるようにしましょう。
重篤な病気の影響でなければ、改善していくことができます。
受診先:内科、神経内科、脳神経外科
予防的なコトですが、血管の拡張という偏頭痛(片頭痛)と同じ頭部の充血状態ですから、積極的に冷えやのぼせを改善していくことで、少しずつ頻度が減り痛みも楽になってくるはずです。
眼精疲労
重篤な病気以外で、目の奥が痛い頭痛といったとき主に多いのは、眼精疲労からくるズ~ンとした目の奥の重い痛みです。自分でのツボ押しや鍼灸、整体などが処置できるのはこのような頭痛です。
目の疲れが痛みを起こす症状です。寝ても疲労が抜けず目の奥が痛い、眼の裏が痛い、眼から後頭部にかけて痛いのが特徴です。
受診先:眼科
眼精疲労、眼精疲労からくる頭痛には、ツボや経絡への施術、鍼灸や指圧が合います。肉体的損傷、疾患、緊急医療は西洋医学が得意ですが、スジの緊張や硬結といった状態の改善、疲労による血行不良や循環不良の改善といったようなことは東洋医学が適任です。
また自分でもケアできることも多くあります。自分でもツボが圧せますし、目の奥や頭がのぼせてズキズキ痛むといったときには自分で冷すことも大事です。
まとめ
目の奥の痛みが強烈な時まずは、危険な徴候ではないか、特徴的なものがないかチェックしてみましょう。
- だんだん強くなる、吐く(脳への外傷、脳卒中、脳腫瘍の可能性)
- 刺さるような痛み、顔に触れると痛い ( 三叉神経痛の可能性)
- 下を向くと痛みが強くなる、鼻水がドロッとしている(副鼻腔炎の可能性)
- 一部が見えない、歪んで見える (緑内障の可能性)
- えぐられる痛み→15分〜3時間続く(群発頭痛の可能性)
異常な痛みや重篤な疾患が疑われるときは専門科をご受診ください。
重篤な疾患が無ければ、積極的に全身の血行不良や循環不良を改善していきましょう。
のぼせ(頭部の充血)による目の奥の痛み、肩や首の筋肉の緊張が引き起こす緊張性頭痛は冷えや瘀血(おけつ)という状態を改善して、頭部の充血を改善していくことが一番望ましいです。