Contents
今回は腰痛のツボのご紹介です。腰痛マッサージの手引きでもご紹介したツボですが、スジのコリが引き起こす腰痛のタイプの場合、自分でも圧しやすいツボが2点あります。
慢性的に腰が痛い、腰が固い。好きなことをしたいのに腰が痛くて思い通りに動けない…。昨日、少し無理をしすぎて朝起きたら腰がガチガチに固くなってしまっている、また女性の生理前、生理中の腰痛などでお困りの場合、ツボがお役に立てます。
自分で腰の痛みや、スジのコリをほぐすことのできるツボ圧しのご紹介です。腰のツボの圧し方のコツ、さらに腰痛改善に役立つセルフケアも解説していきますので、慢性的な腰痛、腰の疲れでお困りの方は解説を頼りにぜひ、ツボ圧しを実践してみてください。
恵比寿整体院でも腰痛のご相談は男女問わず、よく頂きます。
腰は文字通りからだの要であり、腰が痛いと踏ん張れない、頑張りたいのに頑張れない。大事な大事なからだの要なのです。
東洋医学でも腰とお腹の中は重要視する部分で、お腹は気の中心(丹田)であり、ここに力がないから、弱っているから、腰痛を引き起こすのだと考えるコトのできます。
お腹と腰の状態は腰痛だけではなく、姿勢や全身の力強さにも関係してきますので、腰痛のツボの解説と合わせて大事な腰についてご紹介したいと思います。
ツボについて知りたい方は、ツボ基礎知識をご参考ください。
ツボ基礎知識
施術家さん向けの腰痛のツボのご紹介はこちらです。
腰の構造
見るからに体の中心という構造ですよね、腰って。
骨盤、仙骨の上に背骨(腰椎)が乗っかっています。腰椎は大人の手でも周り切らないくらい大きい骨です。
特に仙骨と腰椎の関節部は、背骨の状態を決定付ける部分なので、ここに異常があるとストレートネックや猫背、または自律神経の乱れを引き起こします。
東洋医学でも仙骨と腰椎の前を丹田(たんでん)と呼び、気の中心としています。
ここが本当に気の中心なんですね。ここを中心に身体って力(気)をうまく使うことができるのです。
だから東洋的な武道や芸能では、丹田を中心に動いたり、力を伝えたりすることを鍛錬するんですね。
腰痛を引き起こす腰のスジ
腰痛と言えばこの背筋ですが、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)といいます。
今回は、スジのコリによる腰痛を説明していますが、ツボが効果的な腰痛のタイプとそうでない腰痛のタイプがあります。
ツボが効果的な腰痛のタイプ
筋肉、スジのコリや疲労が原因の腰痛の場合にはツボは大変お役に立てると思います。
写真のように腰は人体の中心で負担のかかりやすいところでスジもコリやすいんですね。
組織の損傷にはツボは役立たない
ツボがお役に立てない腰痛のタイプは、まず骨折やヘルニアなど骨格の損傷や変位がある場合です。組織の損傷には適切な外科の対応が必要です。
また内臓の癒着や腎結石、尿道結石などが引き起こす腰痛もありますので、神経痛のような痛みの場合はツボはお役に立てません。
ツボはスジのコリをとるのに最適ですが、肉体的な損傷がある場合には適切な医療機関をご受診ください。
ツボがあるのは背筋
背筋の際にツボがありますが、ここしかケアできないんですね。特に自分では重要なお腹の中のツボは圧せません。
自分でケアできるのはここだけでツボの圧し方も解説していきますが、腰痛にとっても関係のあるお腹の中をご紹介します。
大事なのはお腹の中の腸腰筋。でも触れない…
腸骨筋と大腰筋を合わせて腸腰筋といいますが、大腰筋は体幹トレーニングなどでも有名ですね。
実は腰って背中側よりお腹側の方が大事なんですね。
お腹側に力がなかったり負担がかかってしまって、先ほどの背筋が͡コってしまう、ということが多々あります。
腸腰筋は足を上げる、腰を曲げる、腰をねじるという体の中心を動かす働きをしますので、実に重要な筋肉なのです。
しかし、腸腰筋は直接には触れられないんですね、お腹の中にありますから…。
だから重要なのはお腹の中なのですけど、自分でツボを圧せるのは先ほどの背中の腰の部分だけなのです。
お腹の中に力がないと腰に負担が掛かる
お腹の中の腸腰筋が弱っていたり、披露してくると背骨を支えきれなくなり、
お腹の中は腹式呼吸にも関係していますから、呼吸が浅いような方は腰も丸い、前傾姿勢になりがちです。
腹式呼吸するだけでも、
腰が立ち、お腹の中の緊張が抜けるんですね。軽度の椎間板ヘルニアなどのケア、ぎっくり腰のケアにも腹式呼吸はおススメです。
腰痛の改善に重要な腸腰筋のセルフケア
なんとなく、腰痛にはお腹の中が大事なんだと理解していただければ幸いです。
腸腰筋はストレッチなどの運動療法でしかケアできませんので、お腹の中が弱そうな方、腰が固いような方は、ご自身の体の状態に合わせた記事をご参考ください。
腰痛に役立つセルフケア
腰痛のツボ2点
では、実際にツボ圧しのやり方とコツをご紹介いたします。
起立筋沿いの肋骨の下と腸骨の際に2点、特に効果的なツボがあります。このスジはとても太くツボもたくさんありますので、スジ自体を気持ちよく圧しても効果的です。ツボにこだわらず、点ではなく線や面としてとらえると気持ちよいかと思います。
腰痛のツボ圧しのコツ・姿勢が大事
ツボ圧しは実は姿勢が大事。体に緊張がある状態ではツボは深くまで圧せません。
体の緊張が抜ける姿勢をとってからツボを圧すのが効果的なのです。
上記のように横臥位、横向きになり上の足を床に落とすと、腰のスジの緊張が抜けツボを圧しやすくなります。
上記の姿勢は、腰痛の為の寝方でもご紹介していますが、プラス抱き枕があるとさらに腰が楽になりますよ。
腰痛のツボ・志室
このツボは志室(ししつ)といい腰痛のツボとして有名です。
ツボの圧し方
背筋沿いの肋骨の下にツボがあります。立ったり座ったりしてもこのツボは圧せますが、写真のように横向きに寝て片方の足を落とすと、腰の無駄な力が抜けて自分でもより深いツボを圧せるようになります。
写真のように手を当てて、親指をスジに当てます。太いスジなので分かりやすいと思います。
拇指で圧しながら探っていくと、スジの外側の際になにか他とは違う、気持ちいいような、痛気持ちいいような、つ~んと響くようなところがあると思います。そこが効果的なツボなので、ツボを見つけられたら上記の体勢ですと、床に向かって圧していきます。からだの横から圧していく感じですね。
腰痛のツボ・大腸湯
志室からスジ沿いに下のほうに、手をずらすと大腸兪(だいちょうゆ)というツボが圧せます。大腸兪は膀胱経という気の流れ(経絡)に属していますが、腸炎、便秘、下痢が原因の腰痛にも効果があり、大腸の疾患の治療にも使われます。
ツボの圧し方
腰の下の骨、腸骨の際にありますので、腸骨の際、スジの付け根を圧していくと気落ちよいツボが見つかります。スジの際や骨の際、筋肉の付着部にツボはたくさんありますので、ツボの名前や場所にこだわらず探して圧してみて下さい。
腰や足に響くような感覚があったら、そこは特に効果的なツボです。気の滞りを取り、固くなってしまった筋肉をほぐすことができます。
腰から足にかけて症状がある場合
上記の2点のツボは背中側の腰痛、スジのコリをほぐすには大変お役に立てると思います。
腰の痛みやコリに合わせて、股関節が痛い、膝が痛い、足首やふくらはぎが痛いような場合には、上記のツボを圧した後、足の末端に向けてツボを圧していってください。
ツボ圧しは体幹部から手足の末端に向けて圧していくのが基本なのです。
施術でも膝が痛いなら、腰のツボから股関節、膝、足首と末端に向けてツボを施術していきます。
腰のツボだけ施術して足のツボへの施術をおろそかにすると好転反応が出やすいということもあり、腰のツボを圧したら足の末端までツボを施術することが基本なのです。
ご自身の体の状態、症状にあったツボをご参考ください。
併せてご紹介したお腹や腰のストレッチを合わせて行っていただければ更に効果的です。
また腰痛といえど、からだ全体の循環不良、血液と気の流れを回復させていくことも大事です。冷えや瘀血(おけつ)という状態を改善することが腰痛の根本的治療ともいえます。
慢性的な腰痛でお困りの方は、半身浴などを習慣付けて血液の流れの良い状態を作ることも腰痛改善に役立ちます。
施術をご希望の方は、お気軽に恵比寿整体院ご相談ください。私が責任をもって担当させていただきます。
症状別ツボ:上半身