肩甲骨のツボ

ツボ基礎知識 背中、肩甲骨の痛み

肩甲骨、背中のツボ5点・自分でコリをとる方法

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今回は肩甲骨、背中のツボを恵比寿整体院がご紹介いたします。

背中や肩甲骨周辺は疲れがたまりやすく、緊張しやすいところ。特に肩甲骨と背骨の間は、コリやすく内臓の状態を表すところでもあり、背中には内臓のツボがたくさんあります(右側は肝臓、左側は胃、肋骨下部は腎臓など)。

背中や肩甲骨周辺には効果的なツボがたくさんあるのですが、自分では手が届きにくく圧しにくい場所でもあります。

そこで今回は自分で圧せて背中や肩甲骨周りの痛みやコリを解消できるツボと、自分では圧しにくいので他人に押してもらう背中のツボ(施術法)をご紹介していきます。

背中や肩甲骨回りの痛みや疲労、コリでお悩みの方は、ぜひツボ圧しを実践してみてツボの効果を味わってください。

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ど~も、ツボマスターの恵比寿整体院の内山です。

肩甲骨、背中のツボは自分では圧しにくいところ、手が届かない…。

肩甲骨と背骨の間には、内臓、特に消化器のツボがたくさんあり、治療にはとても重要なところなのですが、なんせ自分では届かない…

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大事な場所なのに手が届かない悲しい場所なのです。背中、特に肩甲骨と背骨の間は内臓とも関連する大事なところなので、肩の骨格や肩甲骨周辺の気の流れ(経絡)、自分で圧せるツボと圧してもらうツボの圧し方についてご紹介させていただきます。

ツボについて詳しく知りたい方は、ツボ基礎知識をご参照ください。ツボの種類や効果、探し方、圧し方について学べます。

ツボ基礎知識


自分で圧せるツボ:特効穴



背中、肩関節の構造

肩関節の構造

胸鎖関節

肩関節は肩甲骨と上腕骨が作る肩甲上腕関節のことをいいます。その周りに腕を上げるときに必要な関節、鎖骨と肩甲骨で作られる肩鎖関節・鎖骨と胸骨で作られる胸鎖関節・上腕骨と肩峰の間で作られる第2肩関節があります。

これらの関節が問題なくスムーズに動くことで腕や手が自由に動かせるのです。知性の発達は手を使うことに始まったと考えると、この複雑な構造あっての人間の進化ですね。

そして肩の構造は複雑なため、鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖関節の問題や鎖骨の骨折はなかなか厄介です。スポーツに多い衝撃を受けたことによる鎖骨や肩関節、肩甲骨の裏にある肋骨の骨折など、この周辺は複雑なため治療やリハビリも困難を極めます。

過去に事故や怪我で肩関節を壊してしまった方も今回ご紹介するツボや、肩甲骨のストレッチなどや背中や肩甲骨周辺を柔らかくしたい方には背中を柔らかくする方法がお役に立てると思います。


背中の気の流れ

背中のツボと経絡

大事な背中の気の流れ

背中は、お腹の次に大事な治療の場所です。なぜなら、背骨からは内臓へ走る自律神経が走行しており、東洋医学でも、内臓の反射区として内臓の反応点を定めています(背部経絡)。

ですから、指圧や鍼灸などの東洋医学では背中で受け手の状態を診断して背中のツボを積極的に治療に使います。

自律神経は内臓を自律的に働かせる神経で、交感神経と副交感神経で、興奮と抑制を繰り返しています。しかし現代人は何かと無理をしすぎてしまうので(働きすぎ、食べ過ぎ、飲みすぎ、ストレスを溜めすぎ、etc…)いまいち体のリズムである自律神経と折り合いがうまくいっていないのです。

~しすぎるというのは悲しい人間の性ですね。そして食べ過ぎ、飲みすぎなど内臓に無理をしすぎると、その内臓の自律神経、背中の経絡に顕著に影響が出てきます。

背中の特定の個所が、固くなり張ってきたり、コッてきたり、痛くなってきたりします。そしてその状態で、更に無理をして、症状を悪化させてしまうのですね。

背中、特に肩甲骨と背骨の間は肝臓や胃の消化器の状態が反映されます。実はコリの正体は胃腸への負担であることが多くあり、コリは消化器の負担、食べ過ぎのサインなのですね。

背中の(経絡)気の流れは背骨沿いを走る膀胱経、この経絡はその走行する位置どうり自律神経と関連しています。冷えやストレスで緊張しやすいスジです。

あと頭部から肩、肩甲骨の際を走る胆経、胆経は消化の負担となる食べ物、油分や合成品などの摂りすぎで固くなりやすいスジです。

肩甲骨周辺の小腸経ですが、小腸経は子宮機能とも関連していますので女性は気の滞りが悪くなりがちで固くなりやすいスジです。

あと、線ではなく面として捉えてほしいのですが脾経胃経が左側、肝経胆経が右側に背骨と肩甲骨の間に存在します。

これらの気の流れの問題、コリや緊張は正確にツボを圧すことで解消できます。ツボはコリや自律神経の緊張を取れるリセットボタンのようなものです。ぜひ自分での背中のツボ圧しをマスターしてください。


猫背は肺虚

猫背の経絡

気の流れ(経絡)のお話のついでですが、肩甲骨周辺の問題で多く診られるのは肺虚という状態(肺経の気の不足状態)です。

肺虚だと胸椎4番目辺りが力なく弱ってきます。背中が丸くなり、呼吸は浅くなり、心理的には鬱屈している状態ですね。姿勢的には猫背という状態ですが、猫背は典型的な肺虚という状態です。

猫背・肺虚

猫背とは、肺虚と呼ばれる状態であり、肩が前のめりになり、呼吸は浅く、鬱屈している状態ですね。からだの姿勢でも経絡の診断ができます。

背中の経絡とツボ

元気な時は、胸が開き、呼吸は深く、きっと精神的にも堂々とした状態ですよね。

身体の姿勢を見ただけで経絡の状態、心理的状態が分かりますね。これを東洋医学では望診といいます。患者さんの姿勢や歩き方、振る舞いを見た時から診断と治療は始まっているのです。

猫背や肩こりでお困りの方は今回ご紹介するツボと合わせて、猫背のストレッチもご参考ください。気持ちよく猫背、背骨の状態を改善できます。

背中・肩甲骨のツボ

5つの背中のツボ

背中のツボは自分でも圧しやすいツボが5点あります。

それぞれツボの効果、ツボの位置と圧し方をご紹介いたします。自分に合った症状のツボ、もしくは全部を圧してみてください。

ツボの圧し方の手順は、

    1. 写真を参考にツボの位置を確かめる。
    2. 拇指、もしくは人差し指でツボを5,6秒圧す。(5,6秒圧し続ける持続圧)
    3. 同じ場所を5,6回圧す。

です。ツボは正確に圧すと、つ~んとする感じや痛気持ちいい感じ、どこか他の所や奥の方に響く感じがありますので写真を参考にそのような感じのするところを探してください。自分の感覚を頼りにツボを探すのがコツです。

ツボの種類としては、初めに紹介する肩井は名前や場所を定められた正穴(せいけつ)ですが、あとの4点は名前のない、スジがこってきたときや疲れてきたときに出てくる阿是穴(あぜけつ)です。阿是穴は名前も場所も与えられていませんが、内科の治療に使われる正穴と違い、スジの緊張やコリをとる治療によく使われます


とりあえず、肩井

とりあえずビール、じゃなくてとりあえずは有名な肩井(けんせい)というツボを圧してみましょう。

一般的な肩こり、首と肩の付け根が痛い、肩が上がらないといったときには外せないツボです。肩井は自分でも圧しやすいのですが、胆経という経絡に属します。胆経のツボは圧すと痛いといった特徴がありますので(ツボや経絡ごとに特徴や個性があるのです)、心して圧してください。肩井は痛いくらいに響かして圧すのがコツです。

肩こりのツボ・肩井

肩の痛みに効くのツボ・肩井の圧し方

自分で圧すときは人差し指でツボを真下に向かって圧すのがコツです。


肩甲骨のツボ2点

肩甲骨のツボ2点

肩甲骨自体に効果的なツボが2つあります。肩が上がらない時や肩を動かすと痛いとき、肩甲骨自体が痛いときや動きが悪い時に最適なツボです。また上腕や肘が痛いときにも効果的です。


肩甲骨上縁のツボ

肩甲骨上縁のツボ


肩甲骨の横、脇のツボ

脇下のツボ

上記の2点のツボは肩甲骨自体を圧す感じです。2点とも浅いツボですので、軽く押しただけでも響く感じや痛気持ちいいツボ独特の感じがあると思います。2点とも強く圧しすぎないのがコツです。


鎖骨や肩の内部が痛いときのツボ

鎖骨~肩甲骨のツボ

頸部前面、首と胸の付け根にあるツボですが、先に書いたような肩鎖関節の問題や過去に骨折などしてしまって肩関節の動きが悪い方などには最適なツボです。胸の邪気をとったり体の深部の邪気をとるのに最適なのですが、効果が高い分、深いツボとも言えます。

自分ではダメージを受けるほどは圧せませんが、気持ちいい程度に圧してください。胸や脇、腕にまで響くことがあります。
(響きとは邪気が抜け、気の流れが回復してくる証です)


肩こりからくる頭痛には頭の付け根のツボ

頭と肩甲骨をつなぐスジ

肩こりからくる頭痛などに最適なツボです。肩甲骨とは離れていますがこのツボを圧すと肩甲骨に響くことがよくあります。先ほどご紹介した肩甲骨上縁のツボとセットに圧すととても効果的です。

頭のツボの圧し方

このツボは拇指で頭の中心に向かって押すのがコツです。頭痛や脳の緊張、眼精疲労にも効くツボです。

背中のツボへの施術法

ツボは癒しのポイントでもあり急所でもあります。力任せに圧すやり方では受け手にダメージを与えかねませんので、ここでは比較的浅いツボ、ダメージを与えにくいツボの圧し方をご紹介いたします。

本格的にツボの癒しを学びたい方は、セミナーをお受けください。


背中のツボ

肩甲骨周りのツボ

先ほどご紹介した胆経のツボです。背中側の肩甲骨の際にツボがたくさんありますので肩甲骨の端を圧していきます。肩こりや背中のコリに最適なツボです。

肩甲骨のツボの圧し方

受け手は横になり、術者は受け手の後ろに座ります。つま先立ちになってお尻を上げると圧しやすい体制になります。

上記の態勢で肩甲骨周りを圧していきますが、受け手に気持ちよさや痛さを聞きながらツボを探し圧していきます。ツボを見つけたら5,6秒ほど持続圧をして同じツボを5,6回圧していきます。肩甲骨周りを3点ほどずらして圧していきます。


肩甲骨横のツボ

先ほどの肩甲骨の横のツボです。浅いツボですので触れたくらいでも痛気持ちいい感じがあります。浅い分、軽めに優しく押してください。

肩の痛みのツボ

人に施すときは受け手は横になり、術者は受け手の前に立ちつま先立ちになります。拇指で前方に押していきます。

肩甲骨のツボの圧し方


肩甲骨、背中のツボ・まとめ

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お疲れ様です。肩甲骨、背中のツボを自分で上手く圧せましたか?

ツボを正確に圧せたら単に気持ちいいだけでなく、肩や背中全体の緊張が取れたような、身体の深部から緊張が取れ全体が楽になった感じがあると思います。

また、浅いツボしかご紹介しませんでしたが人に施すにはまず自分の身体で確かめてから圧してあげましょう。

肩甲骨周辺や背中のお悩みには内科的な要因が原因のこともありますので、慢性的に背中のコリが気になったり、背中や肩甲骨の痛みでお困りの方はプロに診てもらいましょう。お近くの方は恵比寿整体院でもいいし、信頼できる鍼灸院や指圧師、整体師にご相談ください。




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