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今回は、ストレッチのやり方とコツを徹底解説。
このストレッチ・ツボガイドでご紹介しているストレッチは、筋肉や関節をストレッチできるものでもあり、経絡という気の流れるスジをストレッチできるものでもあります。
解剖機能的なストレッチはただ筋肉が伸びる姿勢をとるだけのものですが、実はストレッチは呼吸を上手く使いながら行うとその効果は全く違うものになります。
ストレッチってヨガのアーサナ(ストレッチのような体位や運動法)からヒントを得て、西洋でスポーツ科学として根付きました。
筋肉の機能解剖的な性質から、その筋肉が伸びる姿勢をとる、というものなのですが単にストレッチしただけでは準備運動くらいの効果しかありません。
もちろん、ストレッチの目的が軽めの準備運動、ウォーミングアップ、クールダウンならばそれでもいいのですが、呼吸を上手く使うと更に体を柔らかくほぐすことができます。
特にスジのコリ、スジが固く張ってしまっているような状態、筋肉が緊張してしまっている状態、神経的な緊張が抜けないような状態には呼吸を上手く使うことが大事なのです。
私がよくアドバイスしているストレッチのやり方とコツ、深い呼吸を使ったストレッチ、体の中心からのストレッチ、ついでに日常的に下半身を温めて血液の流れを良くする術をご紹介していきます。
やってはいけないストレッチのやり方
では、先にイケナイ♡ストレッチのやり方。
よくストレッチしている人を見ると、うんうんと頑張ってやっている。
まぁ、うんうんと頑張って行っても準備運動くらいの効果はありますが、それでは筋肉はリラックスして柔らかくならない。
筋肉ってリラックスしている状態から収縮するから力が発揮できるんですね。
初めから緊張していたら本来の力が発揮できません。
筋肉がリラックスしている状態の半分ほど、50%~60%に短縮されるとその筋肉の能力(張力)は本質的にゼロになります。
初めにリラックスしていればいるほど、筋肉は収縮できて最高の力を発揮できるのです。
だから、そのようなリラックスした状態を作るためにストレッチしてほしいものです。
またクールダウンとして、運動して緊張した筋肉を少しでもリラックスして筋肉の疲労が素早く回復するように、ご紹介するストレッチのやり方とコツがお役に立てると思います。
まず、やってはいけないストレッチのやり方とは、
力任せに行う
やってはいけないストレッチのやり方、ストレッチは力任せに行ってはなりません。
アスリートならともかく、普段からあまり体を使っていない人や普段使っていない部分を力任せにストレッチすると、筋肉を傷めてしまいかねません。
肉離れとはいかなくても、力任せなストレッチのやり方をして「スジを違えた」というのはよく起こることです。
力任せにストレッチを行わないコツ、もしくは行えないコツは腹式呼吸にあります。
後述するストレッチのやり方とコツ、腹式呼吸を使えば自然にリラックスしてストレッチを安全に行うことができます。
反動をつける
やってはいけないストレッチのやり方、その弐は反動をつけてストレッチしないこと。
なんか軍隊的な運動教育では、そんな感じで指導していたような(指導されていたよう)気もしますが、反動をつける、これもスジを違えたりしますし、筋肉をリラックス状態に導く効果はなさそうですよね。
ストレッチに限らず「反動をつけて動く」、こういう動きの癖は治した方がいいでしょう。
反動をつけて動いてしまうのは、自分を支えていないから。
自分をしっかり支えていないから反動をつけてしまうんですね。
これはあらゆるスポーツ、運動、武道、ダンスや舞踏、実はツボへの施術といったものでも共通しています。
自分の体の中心や軸が定まっておらず、腎経というパワーラインに力が入っていないと反動をつけた動きになってしまいます。
ツボへの施術においては、丹田や腎経に力が入っているから自分で自分を支え、方向性のある力(ツボを圧す力)が発揮できるのです。
これが自分の中心も軸も定まらず、しっかり踏み込めていないと相手にもたれかかるような、方向性のない力の出し方になってしまいます。
だから私、丹田を鍛えたり、腎経を使った動きができるようになる運動法、体の軸や中心を定める鍛錬法を指導しているんですね。
あぁ、ストレッチのやり方から話が飛んでしまいましたが、体の原理、気の原理ってあるんです。
体が最も力(気)を発揮できる原理があるんですね、だからもう少し語らせて(笑)。
スポーツや運動においても踏み込んでいるから、反動をつけずに動くことができるのです。
たとえば今できるなら、その場で膝を曲げてから両足でジャンプしてみてください。
多分、一反動をつけて(膝や腰を落として)からでないとジャンプできないですよね。
これが両足で踏み込んでいる状態からなら、反動をつけずにジャンプできます。
踏み込む、踏み込んで自分の軸と中心を安定させる、これができれば何事もプロっぽい動き、玄人っぽい動きになる。
ストレッチのやり方のコツの記事なのですが、体の原理・気の原理を知っておくと長い人生、何かのお役に立つハズ。
後述する体幹のストレッチなどは、自分の軸や中心を意識する鍛錬にもなりますしね、どこを意識するか?でストレッチの効果も異なるのです。
呼吸を止める
やってはいけないストレッチのやり方、その参は呼吸を止めてストレッチをしてしまうこと。
呼吸が止まると筋肉はリラックスできません。息を吐くときに体は弛緩するので息を止めて頑張ってうんうんと行っても、これまた意味がありません。
息を止めないコツ、もしくは息が止まらないコツは腹式呼吸にありますので、後述するストレッチのコツ・腹式呼吸を行いながらストレッチすれば問題ありません。
ストレッチのやり方とコツ・腹式呼吸
では、ストレッチの効果的なやり方、呼吸を上手く使ったストレッチのやり方をご紹介します。
東洋のストレッチともいうべきヨガでは、アーサナ(ストレッチのようなポージング)はほとんど腹式呼吸を使って行います。
決められたポーズをとり腹式呼吸(もしくは完全呼吸)をすると、息を吐くたびに体が弛緩し、息を吸うたびに筋肉やスジが更に伸びるのを感じられます。
このような体の感覚を感じる、ストレッチしているスジの弛緩や伸びるのを感じる、効果を出したい場所を意識する、というのも効果的なストレッチのやり方です。
ストレッチに限らず、筋トレなどでもトレーニングしている部位を意識するだけでも効果は変わると聞きます。
で、ストレッチしている部位を意識するのも効果的なストレッチのやり方ですが、腹式呼吸をしながらストレッチすると意識しやすいものです。
腹式呼吸のやり方:
ストレッチのポーズをとり腹式呼吸をすると、息を吐くたびに体が緩まり、息を吸うたびに筋肉やスジがよりストレッチされるのを感じることができます。腹式呼吸が苦手な人、初めての人は、腹式呼吸のやり方をご参考ください。
自律神経を整えるのに大変良いとされる腹式呼吸ですが、柔軟やストレッチをしても体が柔らかくならなくてお困りの方は、まず腹式呼吸を練習しましょう。腰を立て背骨をまっすぐにして腹式呼吸を行うだけでも、体の中心のお腹と腰を柔らかくできます。内臓のマッサージにもなり、代謝を上げることができます。慣れないうちはお腹に手を当ててお腹が動いているのを感じてみてください。
ストレッチのやり方とコツ・まずは体の中心からストレッチすること
腹式呼吸は上手くできましたか?
腹式呼吸ができないと、このブログで解説しているストレッチは効果的にできません。
ストレッチのやり方とコツ、腹式呼吸の次は「体の中心からストレッチすること」ですが、体の遠位(体幹から離れている)の部分だけストレッチするより、体の中心から体の遠位、手足の末端に向かってストレッチしていくのがコツです。
これはツボへの施術もそうです。体幹のツボから手足の末端にかけて施術していくのが基本。
体の中心から緩めていくのがストレッチの基本です。
ということで、体の中心を緩めるストレッチを一つ、これだけはやってほしい、私のおススメのストレッチとしているものをご紹介します。
体の中心のストレッチ
体の中心、背骨やお腹の中にある体幹を支える大きな筋肉、腸腰筋(大腰筋)のストレッチですが、股関節を柔らかくする方法などでも紹介している、体の中心を反るストレッチです。
血液が滞ると、血液の汚れた状態「瘀血(おけつ)」といった状態に陥り、様々な不定愁訴の根本的な原因となりますから、お腹の中の瘀血を改善できるこのストレッチは、体の中心から柔らかくなるだけではなく、冷えや瘀血の改善、血行促進と、様々な恩恵があります。
このストレッチを基本として、この後に足や肩など部分的なストレッチを行っていただくのが、効果的なストレッチのやり方だと思います。
このストレッチを基本に、ご自身の身体の状態や症状にあったストレッチを行ってみてください。
体幹・背骨のストレッチ
部位別ストレッチ
ストレッチのやり方とコツ・日常的に下半身を温めるべし
最後に効果的なストレッチのコツというより、健康と美容のコツのようなものです。
健康でいるためには健全な血液の流れが大事です。
ストレッチだって冷え切っている体の状態で行うよりも、血液の流れの良い状態で行った方がいいに決まっている。
日常的に下半身を温めて全身の気の流れ・血の流れを良くしていこうというのが「冷えとり健康法」ですが、ここでは下半身を温めるのに最適な半身浴をご紹介させていただきます。
ご紹介しているストレッチも半身浴の後に行えば、さらに効果的に安全に行うことができます。
半身浴のやり方
- お湯はみぞおちくらいまで、心臓は温めません。
- 下半身だけ温めたいので、腕は必ず出して入ります。
- お湯の温度は39~40度くらい、熱すぎはいけません。
- お腹の中が温まるまで20分は入ります。長い分にはいくら長く入っても良いです。
- 工夫して半身浴を楽しみましょう。
さらに詳しくは体を柔らかくする半身浴のやり方をご参照ください。
冷えとりにご興味のわいた方は、冷えとり基礎知識をご参考ください、冷え切ったあなたを変える情報が満載のハズ。
冷えとり基礎知識
冷えって何?冷えと瘀血(おけつ) 冷えとり実践法・絹靴下で頭寒足熱を作るコツ 冷えとり実践法・半身浴でぽっかぽか。 冷えとり食養編「体を冷やす食べ物・温める食べ物」 瞑眩(めんげん)反応について
専門家のアドバイスを受けてみるのもいいかも
このブログでは様々なストレッチのやり方をご紹介していますが、なにせ文章と画像だけでは伝えにくい。
別に恵比寿整体院でなくてもいいので、ストレッチや東洋医学などの経絡(気の流れるスジ)の施術家さんたちにアドバイスを受けてみるのもいいかと思います。
体に症状がある方、スジのコリや痛みなどにはツボ療法が最適ですし、ツボや経絡への施術は体が芯からほぐれるような効果があります。
ちなみに、恵比寿整体院ではツボや経絡への施術の前に「経絡ストレッチ」というのを補助付きで行っていますが、大好評なんですね。
6系統の気の流れをストレッチできる形ですが、補助付きで行うととても深くストレッチすることができます。
覚えてしまえば自分でもできるし、この後のツボや経絡への施術も効果的になりますしね、私にとってもいい。
経絡ストレッチにツボや経絡への施術、更に冷えとりのアドバイス、これ以上はないような施術内容なんですね、うちって(笑)。