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今回は、健康と美容、ダイエットを求める貪欲な(笑)女性のために、代謝を上げてるためのダイエットに効果的なストレッチ、姿勢やポーズなどにも関わり、子宮卵巣機能にも大変よいとされる効果のあるストレッチをご紹介いたします。
まずダイエットを含めた健康や美容は、体の中から改善していかなければなりません。ダイエットにはエネルギーを効率的に消費するという代謝作用がとても重要です。
女性の体は特に「冷えと瘀血(おけつ)」といった血液の停滞状態、気が滞りやすい体質です。女性の体には月のリズムがあり、男性より筋肉も少ないため、血流が悪くなりがちで代謝も悪い状態に陥りやすいのです。血流が悪いと代謝が悪くなり、女性の子宮卵巣機能の不全をもたらし、お肌は内臓の状態を表しますから、美容にも大変な悪影響を与えます。
ダイエットや美容(もちろん健康にも)には欠かせない、代謝の知識と、代謝の作用に深く影響する「冷えや瘀血(おけつ)」の改善法も交えて、これらを改善していけるストレッチやセルフケアを行いやすいようにメニューにしました。写真を参考にして、ステップを踏んでより深いストレッチに進んでください。
ダイエットの基礎知識➀代謝とは?
よく「ダイエットには代謝を上げるべき」「新陳代謝を上げるべき」といいますが、代謝(たいしゃ)とはどういう作用なのでしょうか?ダイエットを効果的に安全に行うには、代謝についての正しい知識が必要です。
代謝とは?
食べ物を消化してできたエネルギーや栄養で体を作ったり、消費されたりすることを「代謝」といいます。
代謝には、大きく分けて、
- 身体を作る代謝(同化作用)
- エネルギーとして使われる代謝(異化作用)
「モノとしての体を作るため代謝」とモノとしては見えませんが、「エネルギーを使う」といった2つの代謝作用があります。
モノとしての体を作るため代謝(同化作用)
モノとしての体を作るため代謝とは、食べ物を体に取り込み、消化分解して体を作る作用のコトです。この働きにより、脳や内臓、血液、筋肉、皮膚、髪、体脂肪など体は日々、古い細胞が死んで新しい細胞が誕生しているのです。
人間の体は約60兆個の細胞からできており、1日では約5000億個の細胞が新しく生まれ変わっていると言われています。
えっと、今計算してみたら1秒間に500万個!
もう昔の私ではないんですね(笑)。
このような体を作る代謝(同化作用)は新陳代謝の1つです。
新陳代謝とは?
- 新しいモノが古いモノと次第に入れ替わること。
(古い=陳)- 体が新鮮な栄養を取り得れ、老廃物を出す働き
女性のカルマ(笑)、ダイエットの敵である「体脂肪を蓄える」というのも、「体脂肪という体の一部を作る」というコトで、体を作る代謝(同化作用)です。
ですから、健康的なダイエットの観点からすると、新陳代謝は活性化しつつ、余分なもの体脂肪の合成を抑えることが大切です。
エネルギーとして使われる代謝(異化作用)
エネルギーとして使われる代謝とは、体を作る同化作用とは逆に、筋肉を使い体を動かしたり、体温を発生させたり、脳や内臓を働かせる為に、エネルギーを使うコトをいいます。
ダイエットは、こちらのエネルギーを使う、エネルギーを消費する代謝に重点がおかれることが多いですね。
3つのエネルギーを使うの代謝:
エネルギーを使う代謝は、大きく「基礎代謝」「生活活動代謝」「DIT(食事誘導性体熱産生)」の3つに分けられます。一般的な生活によるエネルギーを使う割合は、
消費エネルギー = 基礎代謝(70%)+ 生活活動代謝(20%)+ DIT(10%)
1日2000kcalエネルギーを使う人であれば、1400kcalが基礎代謝、400kcalが生活活動代謝、200kcalがDIT(食事誘発性熱産生)によって消費されます。
(cal・カロリーとはエネルギーの単位です。 1ℓの水の温度を1℃上げるために必要なエネルギーが1kcalです。 車が動くためにはガソリンや電気が必要なように、体も生きていく為に常にエネルギーが必要です。体のエネルギー源は、ご存知の通り「食べ物」です。)
一番割合の少ない、DIT(食事誘導性体熱産生)は、食事をしたとき、消化吸収の過程で食べ物の一部が熱となって消費されるコトです。食事をしただけで代謝はあがります。
次に、消費系代謝の20%の生活活動代謝ですが、日常生活で動いたり、運動をしたりなど、体を動かすときに使われるエネルギーです。お仕事や活動する内容によって個性がありますが、消費エネルギーの20%程度を占めると言われています。
そして一番エネルギーを使う基礎代謝です。誰でも一度は聞いた言葉ですよね。何もしていなくても寝ていても、体が活動して使うエネルギーの消費です。
・基礎代謝(消費系代謝の70%)
安静にしていても消費されるエネルギー。呼吸したり、内臓を動かしたり、体温を調節したりする生命維持のための活動に使われます。睡眠中は、この基礎代謝が約10%下がるとされています。基礎代謝の内訳は、
- 肝臓:27%
- 脳:19%
- 筋肉:18%
- 腎臓:10%
- 心臓:7%
- その他:19%
(参照:FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告」1989年)
昔は、基礎代謝の約40%が筋肉の活動によって使われるとされていましたが、今は実は筋肉は18%程度で、肝臓が最もエネルギーを消費するとされています。
東洋医学とダイエット
ここでちょっと東洋医学と気のお話をします。
東洋医学とダイエットって無関係そうに見えますけど、東洋医学は気というエネルギーを扱いますから、体をモノとして診る西洋医学より、エネルギーの扱い方や診断法、治療法に長けています。
ダイエットも基礎代謝というエネルギーの消費がキーワードですから、案外、ダイエットと東洋医学って合うんですね。
エネルギーや状態というのは、目に見えにくく検査でもわかりずらいので、エネルギーや状態の異常の改善は難しいのですが、古来から東洋医学は、気というエネルギー、気の状態の診断と治療に取り組んできました。
事故やケガなど肉体的な損傷のケアや緊急医療は西洋医学、エネルギーや状態のケアや治療は東洋医学が最適です。
ですから、東洋医学は緊急医療が苦手ですし、西洋医学は状態やエネルギーの異常が引き起こす問題は苦手なのです。
これ大事なんですね。病気や症状には原因があります。治す方法も骨折などモノとして治したほうがいいのか、後述する「冷えや瘀血(おけつ)」といった状態を治していったほうがいいのか。
状態が原因なのに、いくらモノ的な治療を施しても状態が改善しない限り、根本的に治ったとは言えません。
状態が引き起こす慢性病、慢性的な症状というのは、現代医学は無力なんですね。科学や医療が進んだ現代でも、慢性病は後を絶ちません、それは上記のような理由があるからです。
どのようなダイエットが効果があるのか?
「痩せたい!」というのは多くの女性の煩悩(笑)ですが、努力をしているのにいっこうに痩せない…、ダイエットが続かない、失敗するコトのほうが多いハズです。
体重の減少を目標にしても、お肌や体を害したり、イラつくなど精神的にも悪影響があったりして、クオリティ・オブ・ライフが下がっては意味がありません。
減量中のボクサーやスーパーモデルさんでもない限り、極限的なダイエットを継続することは困難ですし、そのようなダイエットはデメリットの方が多くなってしまい、結局は体を壊してしまいがちです。
安全に効果的にダイエットするために、ダイエットによってクオリティ・オブ・ライフが下げないために、東洋医学の観点から、どのようなダイエットを行うことが大事かをご説明いたします。
確実に痩せるには、基礎代謝を高めるのが重要
先ほどのエネルギー代謝の70%を占める基礎代謝を高めることは、最も重要で効率的なダイエットです。
基礎代謝とは、「呼吸や消化吸収、体温調節、様々な内臓の活動など、生命維持のためのエネルギーの消費作用で、安静にしていても使用されるエネルギー消費」のことです。
基礎代謝の内訳ですが内臓が重要なのが分かると思います。
- 肝臓:27%
- 脳:19%
- 筋肉:18%
- 腎臓:10%
- 心臓:7%
- その他:19%
(参照:FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告」1989年)
基礎代謝を上げるには内臓機能を高めること
上記の割合のように内臓機能を高めることが、最も基礎代謝を上げる上で役立ちます。特に基礎代謝の30%を占める肝臓、脳や筋肉の次にエネルギーを使う腎臓が健全で活性化していることはとても重要です。
東洋医学でも肝臓や腎臓の気の流れを、治療においても健康法においても重要視しているのですが、肝臓と腎臓は生命維持の根本的な機能です。ここが弱ってきたりしたら老化が早まり心身ともに元気がなくなってきてお終いなのです。まさに肝腎な内臓なんですね。
肝臓は、巨大な化学工場に例えられます。様々な化学的な分解吸収作用を行っていますが、大きく3つの働きをしています。
- 主に食べ物からとった糖・たんぱく質・脂肪を体内で使える形に変えて貯蔵し、必要なときにエネルギーとして体中に供給します。
- アルコールや薬、老廃物などの有害な物質を分解し、からだに影響をおよぼさないように無毒化します。
- 胆汁の生成・分泌。肝臓でつくられた老廃物を流す「胆汁」を生成・分泌します。胆汁は、脂肪の消化吸収を助ける消化液です。
肝臓は再生能力に優れていますが、肝臓は沈黙の臓器といわれています。肝臓は痛みなどの症状を出すことがあまりないので、そのため肝臓に異常があっても気付かず、異常に気付いたときには病気がかなり進んでいることがあります。
また、体にとって不可欠な活動をするために、肝臓は血液を大量に必要とする臓器です。
腎臓は血液をろ過する臓器です。腎臓は血液をろ過して老廃物や塩分を尿として体の外へ出してくれます。また、体に必要なものは再吸収し、体内で再利用する働きをしています。腎臓の働きが悪くなると尿が出なくなり、老廃物や毒素が体に蓄積し尿毒症になります。血流が悪かったり、瘀血(おけつ)という血液が汚れている状態は腎臓に多大な影響を与えます。
肝臓や腎臓は、血液の流れが大量に必要なところです。正常に血液の流れが営まれていれば問題ないのですが、後述する冷えや瘀血(おけつ)といった血液循環の悪い状態が、肝臓、腎臓にはとても悪いのです。
なんとなく、ダイエットや美容、健康には代謝を活性化すること、基礎代謝を上げるには内臓の活性化が大事で、特に肝臓・腎臓の働きは健康と美容のためにとても大事なことが理解いただけましたでしょうか?
まずは内臓機能が高い健全な身体を手に入れることを最優先し、その正常で健康な内臓の働き自体がダイエット効果に繋がるのです。
ダイエットと美容の天敵「冷えと瘀血(おけつ)
冷えとは下半身や下腹部内臓が冷えて、全身の血液の流れが悪い状態をいいます。瘀血(おけつ)とは血液の流れが悪くなって、血液が汚れている状態です。下半身が冷えると、血流が悪くなり瘀血といった状態を引き起こしますし、瘀血という状態がさらに全身の血流を妨げて体を冷やします。
健康と美容、ダイエットにはこの二つが最大の敵なんですね。そして女性の体は、男性より冷えや瘀血といった状態に陥りやすいのです。
- 女性は男性より筋肉が少ないので冷えやすい。
- 女性は月のリズムがあり、常に血が減少していく体です。
- 運動不足が血液の流れを悪くします。
- 体に合わない食べ物や糖分の取りすぎ、過食が瘀血を招きます。
- 女性ホルモンには、血管を縮小させできるだけ出血しないようにする作用がありますが、それが血流を阻害してしまう。
女性が血流を悪くしてしまうのは、生来的な体の作りにあるんですね。血流の悪さ=代謝の悪さ=だらしない肉体(笑)ですから、ダイエットや美容を求める女性には、自発的に冷えや瘀血といった状態を改善していってほしいのです。
ダイエットと瘀血
瘀血という状態は、新陳代謝が不活性な状態ですので、いくらこの状態で「何だかダイエット」を行っても効果があるとは思えません。ダイエットは体の外に求めるより、体の内側から冷えと瘀血を改善して代謝の良い、循環のよいからだを作るのが先決です。
人間の体は、大人ではほぼ半分が水分なので、体の余分な水分が出せる状態であれば、確実に今より体重は減らすことができます。
体の中の余分な水分を東洋医学では「水毒・すいどく」と呼びます。瘀血というのはこの水毒が体に溜まっている状態です。ご紹介するストレッチや半身浴などで瘀血が改善されてくると、この体にとって余分な水分が抜けて、その分引き締まった体になります。
瘀血(おけつ)とは?
瘀血とは下腹部のうっ血や充血。東洋医学では瘀血(おけつ)、汚れ血、ふる血ともよばれ悪血ともいいます。
本来なら体の中をサラサラとスムーズに流れるはずの血液が、体のあちこちで滞ったり、血液そのものが汚れてドロドロした血になり流れにくくなった状態を東洋医学では「瘀血(おけつ)」と言います。
粘性を帯びた、まさにイメージ的にはドロドロした血液ですね。老廃物は滞り新鮮な酸素や栄養が体中に行きわたらない状態です。
瘀血は循環全体のこともあれば、特定の場所に現れることもあります。女性の体で特に停滞しやすいのが下腹部(子宮卵巣機能)です。そしてこの瘀血が体にさまざまな問題を引き起こすのです。
子宮筋腫や子宮内膜症、重度の月経痛やPMSなどの婦人病や機能的な不妊症の原因は瘀血、冷えによる子宮、卵巣の機能不全です。肉体のモノ的な異常、肉体的な損傷や遺伝的要因には西洋医学が最適ですが、冷えや瘀血といった状態が引き起こしている症状には、モノ的な治療はあまり効果がないのです。
そこで状態を改善できる東洋医学の出番なのですが、東洋医学の手法は、ほぼ全てこの冷えと瘀血を改善して、全身の気の滞りを回復させ、体本来の働きを元気にさせ免疫を高めていくことを主眼としています。部分的な治療も大事なのですが、全体的な気の流れ、血液の流れを改善していくことがとっても大事なのです。
だっていくら部分を治しても、全体の流れが悪かったらまた再発しやすいでしょうし、新たな問題が出てくるかもしれませんもんね。
ダイエットや美容というのも、この根本的な要因を改善しない限り実現しません。
瘀血がひきおこす症状
虚証
虚証とは、東洋医学で気の虚弱体質、体が弱っている不活性な状態をいいます。虚とは不足という意味です。女性に多い虚証とは、気の滞りがある元気のない体、老廃物などが体に溜まりやすい体質、状態といえます。
婦人病・月経痛・月経異常など。
もともと大量の血液があつまる下腹部、小腸、子宮や卵巣や骨盤内は特に、瘀血になりやすいところです。ここに瘀血、気の滞りがあると月経痛や月経不順をひきおこし、機能的不妊症の原因となることもあります。
冷え症
瘀血は冷えの原因でもあり、冷えることが瘀血をひきおこします。瘀血の状態は、血液の循環が悪くなっているわけですから、ただでさえ循環が悪くなりやすい足先や手足の末端部分は、とくに冷えやすいのです。また、下腹部に瘀血があれは、お腹が冷えるという症状がでるのです。
腰痛・肩こり・頭痛など
血液の流れが悪ければ、新鮮な酸素や栄養素は体中の細胞に行きわたらなくなり、老廃物も出すことができません。コリや疲れというのも乳酸が溜まって起こります。慢性的に血液の流れが悪いと、体中の筋肉や関節は固くなり、スジのコリや緊張を引き起こし、腰痛や頭痛、肩こりや体中のスジの痛みを引き起こします。
この瘀血という状態は、気の停滞状態ですから、このような状態には強いだけのマッサージなどは逆効果です。強い刺激は効果がないどころか虚弱状態の繊細な気の流れにダメージを与えてしまいますのでお気を付け下さい。
肌のくすみ・吹き出物など
肌のくすみ・吹き出物などお肌に出るトラブルは瘀血のサインです。瘀血があると血液循環が悪くなるため、肌がくすんだり、シミや吹き出物ができやすくなります。ご紹介する半身浴やストレッチなどで瘀血という状態が改善してくると目に見えてお肌の調子が良くなってきますよ。
美容にも体の内側からの対策が大事なのです。
精神的疾患
女性に多いパニック症候群や不安症、鬱など。血液をきれいに濾過するのは腎臓の役目ですが、瘀血や冷えで血液 がドロドロの状態では腎臓に多大な負担をかけてしまいます。東洋医学では腎臓を司る腎経という気の流れを重要視していますが、腎経はさまざまなホルモンのバランス、特にストレスへの抵抗力とも関係する副腎皮質ホルモン(炎症や免疫反応の制御にも深くかかわっています)にも関わっていますので、瘀血や冷えによる悪循環は体の問題ばかりでなく、心の問題にまで影響します。
更年期障害
女性は閉経後にホルモンバランスがくずれて更年期障害といわれる症状がでてきます。それに加えて瘀血や冷えがあると、より重い症状となってしまいます。
生活習慣病
動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞、心不全などは血液の循環が直接関係します。瘀血や冷えがあるということは血液の循環が悪くなっているということですからこれらになりやすい要素を強くもっているということです。糖尿病などはドロドロした血液の代表ですね。肝機能障害も瘀血や冷えと密接な関係があります。
現代では、運動不足や食事の西洋化により、瘀血や冷えはほとんどの人が持っています。よく瘀血、冷えの症状としていわれているのは下記のようなものです。
- ・生理痛がある。生理周期が不規則。
- ・肌がくすみがち、ガサガサしている。吹き出物が多い。
- ・目の下にくまがある。
- ・肩がこりやすい。腰痛がある。
- ・冷え性である。
- ・のぼせやすい。
- ・便秘がちである。
- むくみがある
- 婦人病、不妊症を患っている。
現代生活は冷え、運動不足、食事内容の変化(西洋化)、ストレスでほとんどの人が瘀血や冷えをもっています。目に見える疾患までいかなくとも、疲れやすい、元気がないという症状もその原因は瘀血や冷えによる全身の血行不良です。
美容やダイエットにとっても、お肌のくすみや吹き出物、お肌や髪に色、艶がない、代謝が悪くむくみがある、代謝が悪く汗をかかない、痩せれない…、といったことも真の原因は冷えと瘀血による血行不良が原因です。
ダイエットと美容の実践法
冷えや瘀血については、なんとなく分かっていただけたでしょうか?健康や美容にとって一番大事なことなんですけど、みんな体の中から変えていかないで、外部のモノに頼るから上手くいかないんですね。
もちろん健康にいい食品や薬、美容にいい成分やダイエットにいい成分もありますが、それらを取り込む体の中がしっかりしていないと、吸収もされませんしね。血行の悪い、代謝の悪い体の中では焼け石に水みたいなところがあります。
東洋医学やインドの医学、アーユルヴェーダが目指しているのは、体の中からの健康です。ダイエットも美容も体の中から改善しないと、怪しいモに惑わされてしまいます。
ダイエットや美容のコツとは、
- 冷えと瘀血を改善していく
- 血行を良くする=代謝を上げる
- 適度な運動
- 食べ過ぎない
実は簡単でお金のかからないコトなんですね。では安全に効果的に、これらを実現する方法をご紹介いたします。
半身浴
まず、美容と健康、ダイエットに欠かせない半身浴です。モデルさんなどにも半身浴の愛好家は多いのです。
冷えや瘀血を改善して、血行をよくして代謝を上げるのに、これほど簡単で効果のあるものはありません。
先ほど書いたように、体の余分な水分「水毒」を積極的に出すことができます。
半身浴や絹の靴下を履いて、積極的に冷えや瘀血を改善する健康法を「冷え取り健康法」というのですが、私自身10数年、冷え取りを行ってきて、また同じだけ患者さんにも冷え取りを勧めてきました。
私自身も冷えとりを始めてすぐ、体重が劇的に落ちましたし、患者さんの中には3か月で20キロ体重が落ちた方もいました(もともとふくよかな体型の方ですが)。
半身浴や冷えとりをしっかりと行えば、ダイエットに効果があった体験談はネットなどにもいっぱいあります。
半身浴や冷えとり自体、デットクス療法ですからダイエットに効果がある以上に、心身が健康になるのですから、やらない手はないですね。
半身浴の効果とは、
- 効果的に美容とダイエットの敵「冷えと瘀血」を改善できる
- 汗で老廃物などが出せるデトックス効果
- 頭寒足熱という気の巡り、血の巡りの良い状態を簡単に作れる。
- 毛穴や汗腺が開く
- 気持ちがいい
です。先ほど「ダイエットや美容のコツ」で書き忘れましたが、健康と美容のコツは出すことです。先に出せばいいものは自然と入ってくるんですね。
呼吸もそうです、吸おう吸おうとしてると、古い空気はまだ肺の中にありますから、いくら吸おうとしても入ってこない。
潔く息を吐き出せば、その分新鮮な空気が入ってくるんですね。
ダイエットや体の健康にいい成分だからって、摂ろう摂ろうとしていると体には吸収されません。だって先が詰まっているからね。
これ現代人のカルマですねぇ。みんな餓鬼の心を持っている。足るを知らない心…。
心も同じです、いつまでもあの人の思い出を引きずっているから、次の恋に行けない…。
いや私だってそうなんですけどね、足るを知らないし、いろいろと重いものを引きずっているんですけど(笑)。
断捨離というのも同じですね。断つ・捨てる・離れる、いい言葉ですね。ついでに「出す」もくっつければよかったのに(笑)。「断捨離出」4文字熟語の方が日本人にはしっくりくるかも。
で、出すことが重要なんですけど、後でご紹介する腹式呼吸も同じです。無理に腹式呼吸をしなくても、まず大きく息を吐きだせばいいんですね、自然と大きく息が吸えます。
半身浴も汗や老廃物を出し切る思いでしてください。2,3か月半身浴を続けていると、なにか変化があるハズですよ。
半身浴のやり方
半身浴のやり方ですが、簡単です。下半身だけを湯につかり温めます。みぞおちとおへその中間くらいまでお湯につかり、腕を出して入ります。高血圧、心臓に難のある人、脳梗塞など上半身の循環障害のある人、あった人にものぼせや急激に体を温めるという状態は危険ですから、半身浴はおススメです。
コツは腕を出すことです。腕は上半身になりますから、腕を温めてしまってはのぼせという状態を助長します。反対にのぼせを取りたいときは、手首に水を当てたり、冷えたタオルを手首に巻いたりして手首を冷やすと、上半身や頭ののぼせが解消します。猛暑などのときは使えますね。熱いとき首に濡れタオルを巻くというのも同じことです、のぼせやすい首~頭を冷やす効果があります。
半身浴の温度
39度~40度くらいが適温とされています。42度以上の熱すぎる熱はあまり身体によろしくない(身体の深部まで熱が伝わりにくい)ので、40度くらいで20分くらい入り、長く入っているとお湯がぬるくなってきますから、最後に少し温度を上げて5分ほど入るとより効果的です。
半身浴の時間
身体の深部まで温まるのに、15分~20分は必要です。10分くらいでは身体の中が温まった実感もないと思います。20分くらい半身浴をすると、特に下腹部の中~下腿の骨の髄までぽかぽかする実感がありますよ。お風呂を出た後でも数時間温かいのが実感できると思います。長い分にはいくら長くてもいいですよ。一時間くらい入る方もいらっしゃいますね。
冷えや瘀血(おけつ)という状態が深い人は、始めは20分くらい半身浴をしても、これら身体の深部まで温まる実感が薄いと思います。いわれたとおりにやってるけど、あまり温まった実感がない…
しかし、半身浴を習慣づけている内に、冷えや瘀血という状態が改善されてきますので、諦めず続けてみてくださいね。目指せ、ぽっかぽか。
生活に余裕のある方は、朝晩2回半身浴をなさるのもいいですね。忙しい人でも休日は朝にも半身浴なさると工夫して、身体を温める時間を作ってください。
冬など寒いときの半身浴
冬など寒いときはいきなり半身浴をするのは寒いので、まずお風呂に肩まで入って温まってから、上半身をタオルで拭いて(濡れてると寒いです)から半身浴なさると寒さを感じずにできると思います。最後に肩までつかるより、最初に肩まで浸かって後半に半身浴の方が効果があります。
ご紹介するストレッチの前に半身浴をして、血液の流れをよくしてからストレッチを行えば、さらに安全に効果的に行うことができます。
お忙しい人は、せめて休みの前や休日だけでも半身浴をして体を整えてください。美容とダイエットに貪欲な方は毎日、時間があれば朝と晩2回でもいいですよ。
さらに詳しくは、半身浴のやり方をご参考ください。
ストレッチの前に・腹式呼吸
一向にストレッチのご紹介にたどり着けない…。
代謝のことなど説明していたら長くなってしまって申し訳ないですが、ダイエットや健康には正しい知識も必要ですからね。
そしてストレッチを説明するのにも、腹式呼吸はさけて通れないんですね。
呼吸を深く行う腹式呼吸自体、基礎代謝を上げますし、ストレッチは腹式呼吸を行わないと準備運動くらいの効果しかありません。
自律神経を整えるのにいいとされている腹式呼吸だけでも基礎代謝をあげ、ダイエット効果があります。また精神的な安定にも内臓の活性化にも大変に良いのです。
腹式呼吸のやり方:
リラックスしてできるだけ大きくゆったりと、お腹をへこませたり膨らませたりして10回ほど腹式呼吸を行います。息をはくたびに腰が緩まり、息を吸うたびに腰が更にストレッチされるのを感じてみてください。
腹式呼吸が初めての方や苦手な方、は腹式呼吸から練習してみてください。腰椎のヘルニアや重度の腰痛の方は、この腹式呼吸だけでも効果があります。
ダイエットのためのストレッチメニュー
ご紹介するストレッチは、特に内臓の気の流れ、基礎代謝に大きく影響する肝臓や腎臓の気の流れをストレッチできる形です。肝臓の気の流れを肝経(かんけい)、腎臓の気の流れを腎経(じんけい)といいます。
肝経と腎経をストレッチできるメインのストレッチを2つ、全身的な冷えと瘀血と改善できる連続ストレッチを1つご紹介いたします。
ご紹介する順番に3つ行っていください。ご紹介した半身浴の後に行っていただければ、さらに効果を高めます。
3つともお腹の中、内臓に大変良い形です。内臓自体をストレッチしますので、食後1時間は空けて行ってください。
体の中心を緩め、お腹の中の冷えと瘀血を効果的に改善することができます。体の中心の緊張を取りますので、美しい姿勢、猫背やストレートネック、腰の姿勢の悪さも解消できます。
体の中から基礎代謝を上げるストレッチ
正直、体に必要なストレッチはこれだけでいいくらい、大変効果的なストレッチです。体の中心、下腹部内臓、お腹と腰、肝経や腎経を効果的にストレッチできる形です。
腹式呼吸を忘れずに行ってください。体が固い人は決して無理をせず、自分に合った段階・深さで行います。
お腹の中がストレッチできると、とても気持ちがいいと思います。息を吐くたびに腰が緩まり、息を吸うたびに腰やお腹の中が更に伸びるのを感じてみてください。
更に深いストレッチもあります。こんなんね↓
やり方は、腰痛ストレッチ完全版をご参考ください。
さらにお腹と内臓に良いストレッチ
はい、更にお腹の中や腰を緩めるのに最適なストレッチです。上記のストレッチの後に行ってください。太ももや足首、胃などの消化器と肝臓に大変良いストレッチです。
お腹の中を伸ばすというのは、普段あまりしませんからこのストレッチも大変に気持ちがよい形です。普段使っていないところを動かす、普段伸ばしていない部分を伸ばすのって大変気持ちがいいんですね。
特にお腹の中や内臓自体をストレッチできると、全身の活性化、全身的な効果があります。
連続ストレッチ
6つのストレッチをつなげて行う少し専門的なストレッチですがチャレンジしてみてください。上記の2つのストレッチの後に行うと効果的です。
まずはゆっくり行ってみてください、ゆっくり行いたい場合は、一つのポーズで5,6回腹式呼吸を行います。慣れてきて、息を上げたいときや運動量、消費カロリーを上げたいときは、一動作一呼吸で行うこともできます。
まとめ
ご紹介した3つのストレッチで十分に、お腹、内臓を活性化して基礎代謝を上げることができます。ダイエット効果以上に、体にとって大変良いストレッチです。
半身浴と合わせて行っていただければ怖いもんなしですね。
半身浴の後に、3つのストレッチを行ってみてください。1か月も続けていれば必ず体に変化が出てくるハズです。
3つ行っても10分はかからずにできますから、基礎代謝を上げる、内臓の機能を活性化させる、健康と美容、ダイエットのためにも続けてみてください。