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今回はすねストレッチのご紹介。
すねは意外とコリやすく、歩きすぎやジョギング、スポーツや運動などですねの筋肉痛や張り、緊張が起きやすいところです。
すねのスジの緊張が抜けないような方は、すねがつることもあるかもしれません。
すねのスジは骨と骨の細い隙間を走行していてマッサージもしにくいところなので、今回ご紹介するすねのストレッチやすねのツボがお役に立てると思います。
ツボへの施術は基本、つま先立ちで行うので私もすねのスジを酷使します。
ついでに私、スノーボードやスケートボードにもハマっているので、すねが筋肉痛になることもよくあります。
更についでに、足首脱臼&開放骨折の甘い思い出もあるので右足のすねのスジがコリやすいんです。
そんな時にお役に立てるのが、すねのツボや今回ご紹介するすねのストレッチです。
すねのストレッチは2パターンありますので、ご自身の足首の柔らかさに応じたすねのストレッチを行ってみてください。
ストレッチするすねのスジ
すねの筋肉は主に足首を持ち上げる働きをします。
つま先を持ち上げる動きですが、解剖学的には背屈と言います。
これは主に前脛骨筋や第三腓骨筋の役目です。すねのストレッチも主にこの前脛骨筋や腓骨筋をストレッチする形です。
また足の指を背屈する(指の場合は伸展といいます)筋肉もすねを走行しています。
親指と残りの4本を伸展させる筋肉は別のものですが、ともに足の指の伸展と足首の背屈をします。
すねの筋肉・長趾伸筋のストレッチ
すねの筋肉・長母指伸筋のストレッチ
すねと反対の働きをするふくらはぎの筋肉
すねの筋肉とふくらはぎの筋肉(腓腹筋やヒラメ筋)は対になって働きます。
すねの筋肉がアキレス腱を伸ばして、アキレス腱がすねの筋肉を伸ばします。
このような対の働きをする筋肉を拮抗筋(きっこうきん)と呼びます。
曲げる筋肉があれば反る筋肉がある、何事も陰と陽、プラスとマイナス、反対の動きをする力で成り立っているんですね。
だから施術においては、症状のある患部だけではなくその裏側、反対の動きをする部分もケアしていくことが大事です。
すねのストレッチも丁寧に行うなら、今回ご紹介するすねのストレッチだけではなく、その反対のふくらはぎのストレッチも対にして行うと効果的です。
すねの拮抗筋・ふくらはぎの筋肉
2つのすねストレッチ
すねストレッチは2つあります。
簡単なすねストレッチとある程度すねや足首が柔らかくないとできないすねストレッチがありますが、まず初めに簡単なすねストレッチを行いすねや足首を柔らかくしてから更に深いすねストレッチをお試しください。
ストレッチするのに無理はいけませんので、呼吸を上手く使い息を止めないで気持ちよくすねをストレッチしてください。
すねストレッチのコツ
一般的なストレッチはその筋肉が伸びるような姿勢をとるだけですが、それだけでは準備運動くらいの効果しかありません。
より深く筋肉やスジをストレッチするコツは、腹式呼吸・完全呼吸です。
後述するすねストレッチの形をとり、完全呼吸を行うと息を吐くたびに身体が緩まり、息を吸うたびに更にすねがストレッチできるのを感じることができます。
すねストレッチのコツ:腹式呼吸・完全呼吸のやり方
息は口から吐いて、鼻から吸うようにします。
腹式呼吸とは横隔膜を上げ下げするようにお腹を膨らましたりへこませたりする呼吸法です。
この腹式呼吸がねぇ、結構皆さんできないんですね。
男女問わず腹式呼吸が苦手な方が多い。
本来は男性より女性の方が呼吸が浅い体質なのですが、私が診るところ男性も同じくらいに呼吸が浅いんですね。
呼吸が深いとエネルギーも多く取り込めますし、精神も落ち着く。
深い呼吸が苦手な人は、すねストレッチの前にお腹に手を当てて少し腹式呼吸だけして心身を落ち着かせてみてください。
この腹式呼吸に胸式呼吸を合わせたものが完全呼吸です。
- まず息をゆっくり完全に吐きます。
- ゆっくり腹式呼吸をしてお腹を膨らませます。
- 更に胸や肋骨を広げるように息を吸い続けます。
- 胸がめいいっぱい広がったら肩を上げるようにして息を吸い続けます。
- めいいっぱい吸ったら、口からゆっくりと限界まで息を吐いてください。
- この完全呼吸を10回ほど繰り返すだけでも、胸が広がり下腹部の内臓のマッサージにもなります。
- ストレッチもご紹介するすねストレッチの形をとり、10回ほど完全呼吸をしてみてください。
コツは息を吸うときに背骨を伸ばすようにして、息を吐くときはできるだけ身体の力を抜いてください。
特にストレッチの形をとりながら背骨を伸ばすように息を吸うと、ストレッチしている部分が更に伸ばされるのを感じることができます。
更に詳しくはストレッチ効果を高める腹式呼吸をご参考ください。
寝て行うすねストレッチ
両足一緒のすねをストレッチできる形です。自分の限界までの深さまでストレッチしてください。
上記のように両手をつくか、両肘をつくと気持ちよくすねや太ももの前面がストレッチできます。
この辺が限界の人はここで腹式呼吸を10回ほど行ってください。
息を吐くたびに体が柔らかくなるので、息を吐くたびに少しずつストレッチを深めていくのがコツです。
上記のストレッチは胃経という気の流れ(経絡)をストレッチする形です。
胃経は太ももの前面、すねの部分を走行しているので胃に負担がかかっている人、暴飲暴食が続いているような方はすねや太ももの前面が固くなり、正座するのも辛いほどスジが張ってしまうんですね。
すねの部分には胃のツボもたくさんありますので、上記のストレッチはすねのツボを刺激する方法でもあります。
胃経の働きなどは、すねと胃経のストレッチをご参考ください。
更に深いすねストレッチ
上記のすねストレッチが軽々とできる人、もしくは上記のすねのストレッチですねや足首が柔らかくなってきた方は更に深いすねストレッチをお試しください。
これは左右行うので、足の組み方を変えて左右行ってください。
足首やすね、太ももの側面を深くストレッチできる形です。坐骨神経痛のストレッチ、足首ストレッチとしても効果的です。
足首がある程度柔らかくないと足を組めないので、足が組めない方はこのストレッチは無かったコトにしましょう(笑)。
このストレッチは太ももの側面からすねの側面を走行する三焦経という気の流れをストレッチできる形ですが、環境に適応する、身を守る働きをする経絡です。
体は正確な刺激を与えれば必ず柔らかくなりますので、けっして無理をせず腹式呼吸を忘れずにストレッチを深めていってください。
ストレッチは頑張ってうんうんとやっても準備運動くらいの効果しかありませんが、呼吸を上手く使うと体の芯から緊張をとることができます。
ついでにすねのツボも自分で圧しやすいので、このすねストレッチと合わせて行っていただければ十分に自分でもすねの緊張をセルフケアすることができます。
長い人生、ツボやストレッチのようなセルフケアは大変お役に立てるハズ。
ご自身の症状や体の状態にあったセルフケアをお役立てくださいね。