今回はどういうわけか寝違えてしまい、首が痛い、首が回らない時に試していただきたい、簡単ストレッチのご紹介です。
寝違えとは医学用語ではなく、はっきりと原因は分からないけど、就寝時に固定された姿勢(寝姿勢ですね)により首の筋肉が軽いダメージや緊張を受けたことを言います。
誰でも一度は経験があると思います。症状も軽い痛みで少し動いたらすぐ取れてしまうようなものから、首がわまらない…、首を少しでも動かすと痛い、完治まで一週間くらいかかる重いものまで様々です。
ほとんどの場合は2,3日で気にならない程度には回復すると思いますが、首が動かないのは困りますよね。寝違えた翌日でも少しでも痛みや首の動かなさ、可動域を広げるためのストレッチです。
でも寝違えとは筋肉が軽い損傷、ダメージを受けているわけですから、ストレッチはダメなんじゃないの?と思われると思いますが、ご安心ください、ストレッチするのは痛めている反対側の筋肉です。
その前に少し筋肉のお話をしますね。
拮抗筋(きっこうきん)
拮抗筋(きっこうきん)とは正反対の働きをする筋肉のことを言います。
拮抗とは、力・勢力がほぼ等しく、互いに張り合うこと、です。
筋肉は単純に言えば、関節を伸ばす筋肉と曲げる筋肉が拮抗しています。
筋肉は不器用なので(笑)一つの動きしかできないんですね。当たり前なんですけど、曲げたり伸ばしたりを一つの筋肉ではできません。
そしてここからが大事なのですけど、曲げるときには拮抗している筋肉は緩んでなければなりません。だってそうですよね、曲げたいのに、伸ばしたい筋肉に力が入っていたら動きませんもんね。
治療というのもこの辺の所を理解していないと、症状のある方ばかり攻める治療になってしまいます。素人にありがちですけどね。
経絡やツボの治療においても、症状のある反対側のツボや経絡を施術すると、症状のあるほうには触れなくても症状が治まることもよくあります。
簡単に言えば左右のバランス、前後のバランス、全体のバランスが大事だということです。ここでのバランスとは気のエネルギーのことですけど。
寝違えのストレッチ
ほんでもって、寝違えのストレッチなんですけど。
痛みのある筋肉を緩めるために行います。寝違えたときはほとんどの場合、胸鎖乳突筋という首を左右前後に動かす筋肉を寝違えてしまいます。
寝違える筋肉
中にはマニアックな筋肉を寝違えることもあるでしょうけど、ほとんどの場合、この胸鎖乳突筋を寝違えてしまうんですね。
首を左右に動かしたり、曲げたりする筋肉なので寝違えやすいんですね。太い筋肉なので自分でも確かめることができます。
そしてこの筋肉は左右で拮抗しています。
寝違えでこの左右の拮抗が崩れてしまって、首が回らない、回すと痛いことがよくあります。その左右のバランスを回復させるためのストレッチです。
ストレッチの前に痛いほうを確かめる
まず椅子に座り、首をゆっくり平衡に左右に回して動かします。後ろを振り向くようにして、右に限界まで動かしてみて痛みがあるのか、動かしにくいのか。左に動かしてみて痛いのか、動かしにくいのか、確かめてください。
反対に動かす
動かすと痛いほう、動かしにくいほうがあったら、反対に動いて筋肉の緊張をとります。
上記の写真のように、椅子に座ります。
- 痛くなる反対に、腰から上を捩じり、首も限界まで回します。限界まで動こうとすると下半身は反対にねじれるはずです。
- 限界まで動いたら3秒ほどそのままです。
- 3秒たったら、一息に力を抜きます。体を捻じったまま力を抜くようにします。
- 首を痛かったほうに動かして確かめてください。痛みや動きにくさが軽減しているはずです。
写真や文章だと少しわかりにくいですかね?
コツは痛いほうの反対に動いて、拮抗筋の緊張をとるという手法です。これは連動操体法と言って、これだけで整体を行う人もいます。
痛い方・動きにくい方とは反対に、気持ちいい方・動きやすい方に動いて、痛い方・動きにくい方の緊張を取るという安心な手法でもあります、ぜひお試しください。
まぁ、寝違えに多いこのスジ(胸鎖乳突筋)は、自分でもツボ押しで十分に緩和できるところですから、このストレッチにこだわる必要はありません。
追記:人に施せる「寝違え簡単整体」・動画解説
[su_youtube url="https://youtu.be/mN1vL2BIgww" width="640" height="360"]
これは自分で出来るセルフケアではなく、他人に施すツボと呼吸を使った簡単な寝違えを治すやり方です。写真やブログだけだと分かりにくいかもしれませんので、動画作成しました。
簡単ですが安全で誰でもできるやり方です、身近に寝違えでお困りの方がいらしたら動画を参考にお試しください。
from 寝違えを治す簡単整体