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今回は、股関節の柔軟のやり方とコツを解説していきますが、股関節の柔軟性って実は健康で力強く生きる為にはとても大事なのです。
それはなぜかというと、経絡(けいらく・気の流通路)や気の中心である丹田(たんでん)と股関節を動かす筋肉である腸腰筋(大腰筋)はとても深い結びつきがあるからです。
腸腰筋(大腰筋)は姿勢にも関わり、身体全体の柔軟性や力強さにも関係する筋肉で、股関節の柔軟のコツはこの腸腰筋(大腰筋)の柔軟性を高めることにあるからです。
股関節の柔軟の重要性・なぜこれだけはやってほしいのか?
恵比寿整体院でも股関節の痛みやお悩みは多くいただきます。私自身も体を動かすのが大好きなので、股関節の柔軟は欠かせません。私の経験と東洋医学の立場から、股関節の柔軟のやり方とコツを気のお話も交えて徹底的にご紹介したいと思います。
これだけはやってほしい【股関節の柔軟のやり方とコツを徹底解説】なんてタイトルをつけてしまいましたが、なぜこれだけはやってほしいのかというと、ご紹介する股関節の柔軟は、このストレッチ・ツボブログでも恵比寿整体院でも健康のために一番おススメしている柔軟だからです。
単に股関節を柔らかくするだけではなく、気の中心であるお腹の中の緊張をとり、全身的な冷えや瘀血(おけつ)といった循環不良の状態を改善できるものだからです。
しかも股関節だけでなく、腰や背骨の柔軟にもなる一石二鳥、いや一石三鳥くらいのお買い得な柔軟なのです。
ストレッチを日本語にしたら柔軟でいいのかわかりませんが、今回はストレッチではなく柔軟という言葉で解説していきますね。
股関節の構造
股関節は、骨盤と大腿骨の関節です。女性は自然分娩の時、骨盤が開くので、出産以後に股関節の不調を訴える方も多くいらっしゃいます。
写真のように股関節は球関節なので、肩関節と同じく円を描くように自由に動かせる関節です。
股関節と背骨をつなぐ筋肉・腸腰筋(大腰筋)
股関節を動かすメインの筋肉は腸腰筋(ちょうようきん)です。
腸骨筋と大腰筋を合わせて腸腰筋といいますが、大腰筋のほうが案外知られていますね。
腸腰筋は写真のように股関節と背骨(腰椎)をつなぐ筋肉です。腰を曲げる動きや腰をねじる動き、または足を持ち上げる動きをする筋肉です。
股関節と姿勢の関係
この股関節を動かすメインの筋肉、腸腰筋の状態は姿勢にじかに現れます。
ここに緊張があると(股関節が固いと)、
筋肉が固い、柔軟性がないということは、筋肉が本来の力を発揮できないということです。だからこそ、ご紹介する股関節の柔軟で身体の中心の力強さを取り戻してほしいんですね。
直接は施術できない腸腰筋
腸腰筋(大腰筋)は体の中にあり、マッサージや指圧では直接、触ることができません。柔軟やストレッチのような運動療法でなければケアできない筋肉なんですね、だからこそおススメしているのですけど。
直接、スジやツボを施術できたら楽なんですけどね、いかんせんお腹の中にあるのでツボを圧すようにはいかんのです。
経絡的にも重要な股関節とお腹の中
ここで少し気のお話を、つまらない人は飛ばして股関節の柔軟のやり方をお読みください。
経絡(けいらく)とは気の流れ道なのですが、その気の中心ってお腹の中なんですね。
気の中心点、これを丹田(たんでん)といいますが、臍下丹田(せいかたんでん)とも呼ばれています。
丹田
丹田は身体のエネルギーの中心点だと思ってください。重心とは違いますが気という力の中心点。
体の軸もこの丹田の延長上にあります。
身体の中心や軸がしっかりしているから、私たちは効率的に力強く動くことができるんですね。
腸腰筋が弱っていたりして左右のバランスが悪ければ、体の中心も軸も安定しない。動きも姿勢も悪くなる。
腎経
腎経(じんけい)というのは腎臓を司る気の流れ。この腎経上に丹田があるのですが、腎経は腎臓や副腎などの内臓機能にも関係していますが、自分を支えるという機能があります。
自分という存在を支えるスジなんですね。だからこの腎経が一番パワーが出る。
東洋的な武道では腎経のスジを使って技をかけたり、腎経に力を入れて動いたりします。
(ご興味のある方は、気の原理・腎経、腎経の鍛錬法などもご参考ください。)
まさにこの腎経の働き、自分を支えるというのは腸腰筋のお仕事なんですね。科学的には気は解明できませんが、腎経が腸腰筋を司っている、とでもいいましょうか。
股関節yの動きに関する腸腰筋ですけど、股関節の柔軟は腸腰筋の柔軟でもあり、丹田や腎経を力強くする方法でもあるんですね。
股関節の柔軟のやり方
前置きが長くなってすいませんね、でも股関節の柔軟といえどもっと大事な気の流れや体の中心、体の軸に関係しているんです。
で、やっと股関節の柔軟のやり方のご紹介です。
柔軟のコツ
柔軟、ストレッチは腹式呼吸をしながら行うと、とても効果的です。ご紹介する柔軟・ストレッチのポーズをとり腹式呼吸を10回ほど行ってください。
ゆったり大きく腹式呼吸をすると、息を吐くたびに体が緩み、息を吸うたびにスジが更に伸ばせられます。息を吐くたびに少しずつ柔軟を深めていきます。
腹式呼吸
意外と腹式呼吸って難しいんですね。それだけ私達は、普段から呼吸が浅いのです。苦手な人は、How to 腹式呼吸をご参考ください。
腹式呼吸だけでも腸腰筋の緊張がほぐれますし、丹田や腎経の活性化につながります。
体を柔らかくするコツは腹式呼吸にあるんですね。
半身浴
柔軟のコツついでに言わせていただければ、柔軟をより効果的に行いたいならば、下半身を温めてから行うことです。
普段、下半身は上半身より冷えているので(誰でも)、下半身を温めることで全身の血行が良くなるんですね。
冷えて血行が悪い状態で柔軟を行うより、血行が良い状態で柔軟を行ったほうがより効果的に安全に行うことができますので、簡単に半身浴のやり方をご紹介しておきます。
半身浴のやり方
- お湯はみぞおちくらいまで、心臓は温めません。
- 下半身だけ温めたいので、腕は必ず出して入ります。
- お湯の温度は39~40度くらい、熱すぎはいけません。
- お腹の中が温まるまで20分は入ります。長い分にはいくら長く入っても良いです。
- 工夫して半身浴を楽しみましょう。
さらに詳しくは柔軟性を高める半身浴のやり方をご参照ください。
股関節の前後の柔軟のやり方
無理をしても股関節を痛めるだけですので、自分に合った深さで柔軟を行います。気持ちいい程度のところで腹式呼吸をしてください。痛みが出るようなところまでは伸ばさないように、気を付けてください。
このストレッチは、股関節とお腹の中、腰まで伸ばすことができます。腸腰筋を伸ばすことができるととても気持ちいいですよ。
腸腰筋がうまく柔軟できると、自然と腰が立ち気持ちいい姿勢になり、股関節も柔らかくなります。
体の柔軟性を高めるには、半身浴などで血行を良くすることも大事です。半身浴の後に、柔軟を行っていただければ申し分ありません。
また、股関節の柔軟はいろいろな形がありますが、この腸腰筋をうまく緩められないと、なかなか股関節は柔らかくなりません。
この柔軟の形は、股関節を柔らかくする方法、体を柔らかくする方法でも解説しているものですが、この体の中心(腸腰筋)を緩めると背骨全体、体全体の柔軟性を回復するのに役立ちます。
股関節と足首の関係
股関節が固かったり弱かったりすると、ふくらはぎや足首に負担がかかり足首を痛めてしまうこともあります。
またその逆で足首が固いから、股関節に負担をかけてしまっていることもあります。
股関節の問題は足首の問題でもあるので、足首が固いような方は合わせて、足首の柔軟もご参考ください。
また股関節、足首は左右のバランスも大事なので、ご紹介した股関節の柔軟も偏らず左右同じように行ってください。
まとめ
体の中心を緩める柔軟ですので、この形を基本にして(初めに行ってから)他の部位のストレッチを行うのも効果的です。
あと、股関節を動かすと痛みのあるような方、股関節周辺のスジがコってしまっている方などにはツボが大変お役に立てると思います。
ご自身の症状にあった記事を参考にして、ツボやストレッチのセルフケアの情報をお役立てください。
股関節、腰のお役立ち記事