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女性を悩ます月経(生理)の問題。特に子宮内膜症はその原因は不明で疼痛(とうつう)という強い痛みを引き起こします。「痛み」こそ子宮内膜症の女性たちを最も悩ませ、QOL(生活の質)を低下させてしまう最大のお悩みです。
しかし、子宮内膜症が引き起こす痛みは十分に軽減が可能です。子宮内膜症に限らず、PMSなど月経の問題や不妊症など女性のお悩みの改善は東洋医学が最適なのです。
自然のリズムとともに生きる女性、変化の多い女性の身体は微妙なバランスで機能しています。ですので、ある種の症状を抑制する薬や手法が合わない方、できるだけ薬を使いたくない女性も多くいらっしゃいます。
冷えや瘀血(おけつ)という循環不良が子宮卵巣機能の不全による症状の原因ですので、対症療法が合わない領域といってもいいですね。
今回は東洋医学や冷えとりのお話も交えて、子宮内膜症への施術方針やセルフケアをご紹介していきます。
冷えや瘀血(おけつ)といった循環障害が原因の女性特有の月経時の痛みなどの症状は改善しにくい問題ではありません。
私は十数年、ツボや経絡への施術とそれに合わせて患者さんに冷えとりをススメてきました。子宮内膜症などの婦人病や不妊症には体の冷えを改善して瘀血(おけつ)という状態を改善していくのが大事だと考えています。
実際に恵比寿整体院の施術だけではなく、漢方や鍼灸などの東洋医学が婦人科の症状の改善が得意なのは聞いたことがあると思います。
子宮内膜症などの婦人病や不妊症はどこかがモノとして悪いのではなく、気の巡りや血の巡りといった体の状態が悪いコトが原因のことがほとんどです。
そしてこの状態を癒すって領域は現代医学は苦手なのですね。
(反対に肉体的損傷を治す、緊急医療や応急手当は得意です)
東洋医学は緊急医療や肉体的損傷の治療は苦手ですが、循環の悪い状態を改善していく、気や血の巡りの悪い状態を改善していくことは得意分野なのです。
どちらが良いとか悪いとかの問題では無く、状態が引き起こす症状と、モノ的な異常(肉体的損傷など)が引き起こす症状や病があり、それぞれ最適な対処法が違うということです。
今回は恵比寿整体院での子宮内膜症を含む婦人病に対する施術方針と施術法、子宮内膜症が引き起こす痛みの改善に役立つセルフケアをご紹介していきますので子宮内膜症でお困りの方、少しでも痛みなどの症状を軽減改善したい方は是非ご参考ください。
子宮内膜症とは?
世界子宮内膜症学会では、子宮内膜症を「再発性の慢性疼痛疾患」と表現しています。疼痛というのは、強くて継続する痛みというような意味です。
子宮内膜症とは、本来、子宮内腔にしか存在しないはずの子宮内膜や子宮内膜様の組織が、子宮以外の場所(卵巣・S状結腸・直腸・腟・外陰部・膀胱・腹壁など)にできる病気です。
子宮以外の場所にできた子宮内膜も、本来の子宮の周期と同じように剥離・出血しますが、血液や内膜を体外に出すことができず、体内に溜まります。結果、チョコレート嚢胞ができたり、ほかの臓器との癒着が起こりえます。
子宮内膜症の原因は不明ですが、月経時に剥がれ落ちた子宮内膜の一部が、卵管を逆走して卵巣や腹部臓器に達して増殖するという説が最も有力視されています。その他に生まれつきという説もあります。
状態の病とモノ的な病
病や症状の原因には2つあります。ケガや事故、遺伝的要因などによる肉体的損傷や欠陥と、血液や気の流れなど循環不良という状態が引き起こす病です。
子宮内膜症などの婦人病でいえば、遺伝的要因や遺伝子の異常など肉体的な異常がある場合にはまず病院での検査や治療が必要です。
肉体の損傷や欠陥は、ある種モノ的な治療が必要です。これは西洋医学の役目で、軍事医療として発展してきた西洋医学は応急処置や緊急医療が得意なのです。
しかし西洋医学、現代医学は状態の把握や治療は苦手なのですね。肉体的な異常や損傷がなければ成す術がない、ということはよくあります。現代医学は慢性病や循環不良や機能不全といった状態は苦手なのですね。
反対に東洋医学は緊急医療やモノ的な治療は苦手です。しかし体の状態の把握や治療は得意とするところです。体の状態を長い期間をかけてゆっくりと改善していく、即効性はないかもしれませんが状態を変化させるには確実な方法です。
病にはタイプがあって、西洋医学と東洋医学にそれぞれ向いている病のタイプがあるということです。これは間違えないようにしないといけません。現代医学はなんでもモノ的に解決しようとするので、状態を無理やり投薬や手術で変化させるといった手法をとることがあります。無理やりな刺激は必ず反対の効果を生み出しますし、さらに全体のバランスを崩す原因にもなりかねません。
症状を改善するというのも、薬で症状を抑えるだけで本質的な治癒ではない治療方針もありますし、薬が副作用を生むことも多くあります。
女性の体は精妙です、微妙なホルモンバランスや自然の周期の影響を受けやすい体質です。気に敏感なのも女性が多いですね。
薬の副作用が強くて薬が合わない、本能的にできるだけ薬を使いたくないという女性も多くいらっしゃいます。
子宮内膜症が引き起こす痛みを悪化させるもの
女性は誰でも月経前後の多少の心身の変化を体験しますが、冷えや瘀血(おけつ)といった状態が深いとこれらの症状を長引かせ悪化させます。
東洋医学でいう冷えとは体の上下の温度差が激しいこと、頭が熱くのぼせていて反対に下半身が冷えていることをいいます。冷えがあると全身の気の巡りが滞るんですね。冷えとは血液の巡りが悪い、血行不良の状態と捉えてください。
上記の図は陰陽の太極図(たいきょくず)といって気の巡りを表しますが、陽の気は上昇の性質があり、陰の気は下降しやすい性質を表しています。
冷えた空気は下に停滞して、熱い気は上のほうに停滞しやすいんですね。これは自然の摂理です。お風呂のお湯もそうだし、部屋の中の空気もそうだし、気象現象も同じです。
人間の体も同じなんですね。足や下半身が冷えると頭がのぼせて脳の充血を招き全身の気の巡りが悪くなります。
気の巡りが悪いと血液の流れも滞り、血が汚れてきます。東洋医学ではこの汚れた血を瘀血(おけつ)といいます。
瘀血(おけつ)とは?
下腹部のうっ血や充血。東洋医学では瘀血(おけつ)、汚れ血、ふる血ともよばれ悪血ともいいます。婦人科の症状や婦人病や不妊症のそのほとんどの原因は瘀血、冷えによる子宮、卵巣の機能不全です。(あきらかな器質的要因がある場合はまず病院などでその対処が必要になります)
瘀血(おけつ):
本来体の中をサラサラとスムーズに流れるはずの血液が、体のあちこちで滞ったり、血液そのものが汚れてドロドロした血になり流れにくくなった状態を東洋医学では「瘀血(おけつ)」と言います。瘀血は循環全体のこともあれば、特定の場所に現れることもあります。特に停滞しやすいのが下半身や下腹部(子宮卵巣機能)です。そしてこの瘀血が体にさまざまな問題を引き起こすのです。
東洋医学では子宮、卵巣は毒素をためやすい臓器だとされています。主な毒、食べ過ぎの毒がたまる順番として、消化器→肺・大腸→腎・膀胱とされています。身体は一か所に 毒素が溜まると生命を維持できないので、毒素の負担を下記の順番で肩代わりしようとします。
主に食物の毒、食べ過ぎの毒で血液が粘性になる。=瘀血(おけつ)、冷えという状態です。
胃経・脾経の負担
↓
肺経・大腸経という浅い毒素を排毒する機能への負担
↓
腎・膀胱系という深い毒素(血中毒)を排毒する機能への負担。
腎経、膀胱経は子宮、卵巣を司っています。気 の流れの順番的には(毒素の負担を肩代わりする順番)、次は肝経、心経という経絡ですのが、肝臓、心臓が毒素にやられてしまっては生命を維持できないので、なんとか子宮や卵巣に毒素をためて生命の恒常化を図ろうとします。東洋医学では、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫なども瘀血の症状として診てい ます。
東洋医学では子宮や卵巣、妊娠出産の機能は冷えや瘀血の影響を多大に受けると考えています。ですから冷えが強い人、瘀血といった状態が深い人ほど婦人病を患っていたり妊娠しにくい状態、子宮内膜症が引き起こす月経時の症状が強いとも言えます。
子宮内膜症の改善には冷えや瘀血の改善が近道です。
ということで、冷えや瘀血といった状態を改善して気の流れの良い状態、血液の流れの良い状態、子宮環境の良い状態、不妊症でいえば清潔で温かい子宮というベッドを作ってあげることが先決です。
どこかモノ的に悪いところを治すのではなく、冷えや瘀血といった循環が悪い状態を治して健康的な体にしていき、子宮内膜症としての症状を出す必要のない体内環境にしていくということです。
子宮内膜症の改善に役立つセルフケア一覧
このストレッチ・ツボブログでは様々なセルフケアをご紹介しています。特に不妊症や婦人病の改善には冷えとりが欠かせませんし、ストレッチやツボなども気の巡りを良くして心身を健康にしていくこと、循環の良い状態にしていくことに役立ちます。
PMSのための冷えとり記事一覧
誰しもが持っている「冷えと瘀血(おけつ)」という循環不良の状態。さまざまな症状やお悩み根本的な原因であり、女性の天敵である「冷えと瘀血」は自分で積極的に改善することができます。ぜひ冷えとりでぽかぽかで健康な人生を実現しましょう!
子宮内膜症など婦人科の症状の改善にはご自身の体への理解、冷えとりへの理解と実践が大事です。各記事をご参考にして冷えとりを実践してください。
(恵比寿整体院でも指導しています)
女性のためのストレッチ
体全体の気の滞りをとるストレッチを7つの基本のストレッチとしてご紹介しています。経絡(けいらく)という気の流れをストレッチする「経絡ストレッチ」という形です。全身的な健康や柔軟性を高めるためにご活用ください。
あと下腹部内臓にとても効果的なストレッチがあります。腰や股関節のストレッチとしてもご紹介していますが、下腹部内蔵のうっ血、冷えや瘀血を改善するのにちても効果的です。
婦人科のツボ
婦人科、不妊症や婦人病の改善に有名なツボ、三陰交があります。冷えとりで足を温めることにも関係しているツボです、冷えとり効果のあるツボといってもいいですね。
この三陰交というツボは婦人科の症状の改善にはかなり有効です。低体温の方は自分でもここにお灸をしていると平熱が上がったり、ここを温めたり指で圧して刺激することは婦人病や不妊症の改善に特に役に立ちます。
恵比寿整体院の子宮内膜症への施術方針
まず子宮内膜症といえど、部分だけの処置ではいけません。全身的な冷えや瘀血を改善するための全体的な施術の後に、部分的なツボや経絡への施術を行います。
あと婦人科の改善に大事なのはお腹です。お腹は気の中心であり、冷えや瘀血が深い人はお腹が特に固くお腹の中にコリのようなものがある方がいます。このお腹の中のコリを手技にて癒していきます。
大事なのはお腹
お腹は気の中心であり、気力ややる気の中心でもあります。丹田(たんでん)という気の中心点もお腹の中にあり、東洋医学の健康法や武道などでは積極的にこのお腹の中、丹田を鍛えたりもします。
ここに力がないと…
上記の写真のようにお腹に力がないと腰が丸くなり、常に腰に負担がかかった状態になってしまいます。内臓にも悪そうな姿勢ですよね。
ついでに言いますと、皆さん呼吸が浅いんですね。腹式呼吸をするとこのお腹(丹田)に気が巡り腰が自然に立った状態になるのですが、いかんせん皆さん呼吸が浅い…。
だから腹式呼吸を行うだけでも十分に腰が伸び、お腹に力が入った状態になって婦人科全般の症状の改善に役立ちます。
お腹への施術
ということで、施術もお腹への施術が大事なのです。
実はお腹は経絡の中心であり、日本の東洋医学ではお腹で診断したり、お腹を直接に治療したりします。
施術の内容・手順
では、恵比寿整体院での施術をご紹介させていただきます、治療家さんや整体師さんはご参考ください。痛みへの処置なら5~10分くらいで終わる手術ですが、恵比寿整体院では本治(ほんじ・東洋医学でいう根本的治癒)を目指しています。
私は痛みや症状の改善とともに、全身の気の滞りをとること、冷えや瘀血(おけつ)といった状態を改善していくことも大事だと考えていますので、標準的な施術では30分ほど全身への施術を行ってから(全身のツボや経絡への施術で、とても気持ちの良い施術です)、部分的なツボなどへの施術を行います。
恵比寿整体院の施術はすべて手技にて行います。ツボとスジ(経絡)の状態は人それぞれなので、個性豊かな症状や気の状態を癒せるのは人の手にしかできません。受け手の症状や気の状態により施術内容は変わります。手技によるツボへの施術がメインですが、妊娠中の方や衰弱している方などは、主に気と神経を整えるためのソフトな施術になります、気功のように手を当てるだけという手法もとることがあります。比較的、健康の方には少し強い刺激、ツボへの施術を行います。
常に受け手の状態や気の状態、ツボの状態に合わせての施術になりますので、施術する場所や深さは毎回異なりますが、標準的な施術内容をご紹介いたします。
施術時間
通常の施術時間は40分ほどです。初回は回復の過程や症状の説明、冷えとりなどのご説明がありますので60分ほどかかります。
(気の状態、体の状態によって施術時間は多少前後します。)
施術当日
お着替えもご用意しておりますが、楽な動きやすい服装でお越しいただければ、よりリラックスして施術を受けられるかと思います。また腹部への施術がありますので、食後2時間は空けてお受け下さい。
ヒアリングと検査
子宮内膜症や症状の経緯、体の動きに制限はあるか?左右のバランスもチェックします。
その他のお悩みや「こうなりたい」など未来へのご希望なども遠慮なく仰ってください。
(治したい、治してこうなったらいいのにという思いが治癒を早めます)
ストレッチ
2回目からは、施術前に経絡という気の流れ道をストレッチします。6つの形があり、サポートしながら行いますが、自分一人でもできる形なので、覚えてしまえば家でもできますね。内臓の働きを司る経絡という深いスジを伸ばすのでとても気持ちが良く、普通のストレッチでは味わえないような心身の緊張をとる効果があります。
お腹や体が固い方には、お腹や体を柔らかくするストレッチをアドバイスします。家でもやってくださいね。
全身のスジ(経絡)への施術
まず30分ほどかけて丁寧に全身のスジ(経絡=気の流れ)を圧したりのばしたりして身体の奥底の気の歪みを取っていきます。受け手はとても気持ち良く、身体の奥の緊張が解放されるような気持ちよさがあります。
便利になった現代の生活ですが、ほとんどの方は、頭や上半身を酷使しがちで(のぼせている)、反対に下半身は力がなく、冷えているので先に下半身の歪みをとるだけでも肩こりなど上半身のコリがほどけます。頭部は下半身の冷えとは反対に充血しやすく、のぼせやすいものです。頭部のスジから首、腕、背中、腰とより深いスジを圧したり伸ばしていきます。
疲労がたまっているスジや固くなってしまったスジなどは肘で施術していきます。
ツボへの施術
症状の原因であるスジのコリをとるツボへの施術を行います。ツボを圧すると気になっていた部位に響いたり、足や腰に響くなど様々な場所に気持ちよく響きます。
響き
正確にツボを圧された時に感じる独特の感覚です。イタ気持ちいいと感じる人が多いですが、「効いてるな~」という感覚です。体調や気の歪みによっては強く響きますが、腹部を圧すと奥のほうに響いたり、手足の末端に響いたりすると気の滞りがとれて気の流れが回復していきます。
お腹のツボへの施術
恵比寿整体院では全身への気持ちいい施術と症状への施術の後、腹部への施術を丁寧に行います。腹部は気の流れの中心であり、腹部内部のお血、冷えの塊のようなコリ、シコリを手を添え、温めるように溶かしていきます。お腹をやさしく施術されるのはとても深い癒しがあり、体の根源的な気の歪みを回復させます。
冷えとりのアドバイス
お疲れさまでした。お茶を飲みながら、初めての方には「冷えとり」のアドバイスや(初回には冷えとりの靴下を無料でお渡ししています。)身体の状態の説明などお話いたします。計画的に施術をお受けになる方は、次回をご予約ください。
どのくらい受ければいいの?
個人個人の状態により施術の内容、間隔はさまざまです。まずいままでの瘀血、冷えという状態がどのくらい根深いものなのか?子宮内膜症でお悩みの方にはその他の婦人病、筋腫や嚢腫、様々な月経時の症状をお持ちの方も多いと思います。
瘀血、冷えが改善し子宮環境が整うのに最低3カ月は必要です。卵子の元細胞はホルモンの影響を受け三周期かけて発育、成熟していきます。したがいよい卵子が育つ環境をつくるのにも最低3カ月必要といわれています。そしてそのよい状態を保ち定着させるのにも最低3カ月は必要とされています。
瘀血、冷えの状態が深い人は2週間に一度のペースでお越しいただいています。子宮内膜症でしたら6カ月を目安に通われることをおススメしています。
また恵比寿整体院では施術とともに冷えとりを重視していますので、日常的に絹の靴下を履く、半身浴をする、食事内容に気をつける「冷えとり」を行ってもらうことで、施術回数は少なくともコンディションを高めていくことができます。
遠方からお越しになる方や、お仕事などの諸事情により2週間に一度のペースが困難な方でも施術時間などを考慮し自分でできること、冷えとりのアドバイスなどをさせていただいて、最善のプランを立てさせていただきます。
施術や冷えとりのことなど、些細なことでも結構ですので、お気軽にご相談下さい。
子宮内膜症でお困りなら静岡県三島市の恵比寿整体院へお気軽にご相談ください。
施術回数はかかりませんし、ご紹介したツボやストレッチ、冷えとりなどのセルフケアも指導していますので、遠方の方でもお気軽にご相談ください。
静岡県三島市の恵比寿整体院
住所:
〒411-0841 静岡県三島市南本町17-5
ご予約方法:
受付電話:055-972-8956
(午前中は出張になります、移動中も多いので繋がりにくい場合は携帯電話 090-9916-5267 にご連絡ください)
施術費:
6000円(初診料はありません)
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