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固いふくらはぎをほぐす方法とコツの解説です。
ふくらはぎが固い…、ふくらはぎがいつもパンパンで疲れている…
スポーツマンやヒールなどでふくらはぎに負担の掛かる女性に多いお悩みですが、ふくらはぎは意外とセルフケアしやすい部位です。
なんたって自分の手が届く場所ですから、固いふくらはぎを柔らかくするツボも圧しやすいし固いふくらはぎをセルフマッサージもできる。
これが背中とかだったら自分の手が届かないからツボも圧せないんですね。
そんなふくらはぎですが、ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれ単にふくらはぎが固い、痛い、つるという自覚症状の他に停滞しやすい下半身、足の血行を担っています。
固いふくらはぎを柔らかくする方法でも解説した内容ですが、今回は全身の血液の循環にもふくらはぎの解説と、固いふくらはぎを柔らかくできるセルフケアをご紹介したいと思います。
ふくらはぎはツボも多いところで、施術では必ず触れる部位です、わたくし今まで何人(何本?)のふくらはぎを施術してきたか考えたら相当な本数になります。
ふくらはぎには特に血液の流れを促進するツボや、子宮や卵巣などの婦人科に関連するツボも多くあります。
ツボも多くありますが、ふくらはぎって気が滞りやすい部位なんですね、だから気の滞りをとるツボが特に有効な部位なのかもしれません。
ふくらはぎが固いに限らず、スジの慢性的なコリや緊張とは気の滞り、冷え、邪気、血行不良とも言ってもいい。
だから、スジの固さや緊張、スジのコリ、スジの痛み、このような状態を診て改善できる症状は東洋医学は得意なんですね。
固いふくらはぎをケアできるツボ、ストレッチ、冷えとりをご紹介していきますので、ぜひ実践して固いふくらはぎを柔らかくしてください。
固いふくらはぎは全身の血液の流れにも影響します。
ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれています。
これは、重力の影響受け心臓に戻りにくい下半身の血液をふくらはぎの筋肉が押し出すポンプのような働きをしているためです。
体中に血液を送る動脈は心臓のポンプの働きで体中に血液をいきわたらせますが、その帰り道の静脈は動脈ほど押し出す力がないんですね。
重力の影響を受けやすいのも静脈を流れる血液、ついでに皆さん下半身が冷えているから余計に戻りにくい。
停滞しやすいんですね、下半身の血液は。
そんな停滞しやすい下半身の血液を心臓に戻すのにふくらはぎの筋肉は一役買っているのですが、ここに力がなければその力も弱い。
女性の貧血を改善するにはふくらはぎを鍛えろ、とかいう説を聞いたことがありますが、嘘のような本当のような一理ある気はしますね。
女性は男性より筋力不足で、これが女性の冷え症や血行不良の原因にもなっているし、さらに現代人は運動不足で体を支える土台である下半身が弱い。
だから、私は冷えやすく停滞しやすい足首や下半身を温めて循環を促進していく「冷えとり」やツボ、ストレッチをアドバイスしているんですね。
ふくらはぎの筋肉って?
ふくらはぎが固い、これは筋肉の緊張です。
筋肉は緊張すると筋繊維が収縮して固くなり、いつものような力が出せなくなります。
ポンプの役目を担うふくらはぎの筋肉が力不足では、全身の血行不良を招くのですが、その固いふくらはぎの筋肉とはヒラメ筋と腓腹筋です。
ふくらはぎの筋肉、ヒラメ筋と腓腹筋(ひふくきん)
ふくらはぎのメインの筋肉はヒラメ筋と腓腹筋です。
他に長腓骨筋や短腓骨筋などがありますが、今回は割愛させていただきます。
ヒラメ筋の上に腓腹筋がありアキレス腱になっています。
ふくらはぎが固いってこのヒラメ筋や腓腹筋が固く筋張ってしまっている、コッテいる、緊張しているということです。
ご紹介するふくらはぎのストレッチもこのヒラメ筋と腓腹筋をほぐすためのものです。
固いふくらはぎをほぐすツボ
では、固いふくらはぎをほぐす方法実践編、まずはふくらはぎのツボ圧しです。
固いふくらはぎをほぐせるツボは2点あります。
2点とも自分でも圧しやすいので、解説を頼りにツボを圧してみてください。
膝下のふくらはぎのツボ
写真のように座るとふくらはぎのスジが緩みツボが圧しやすくなります。
このツボはかなり響きますので気持ちいい程度に圧してください。
(響きとは気の滞りが抜けて、気の流れが回復していく証です)
気持ちいい、響くようなツボが見つけられたら5~8秒持続圧をします。同じツボを3~5回ほど圧してください。
足首上のふくらはぎのツボ
このツボは三陰交という有名なツボです。特に全身的な気の滞りをとり様々な症状に効果的ですが、不妊症や婦人病、安産のツボとしても有名です。
先ほどのツボと同じように、骨のきわにありますので探しやすいツボです。気持ちいい、響くようなツボが見つけられたら5~8秒持続圧をします。同じツボを3~5回ほど圧してください。
ふくらはぎのツボ、2点とも上手く圧せましたか?
ふくらはぎの内側にはたくさんのツボがありますので、骨の際を探っていくと、気持ちいいツボ、響くようなツボがいくつか見つかると思います。
どちらか一点だけではなく、上から下に2点圧すことでふくらはぎの固さや疲れやコリ、緊張を効果的にとることができるツボです。
ツボはスジの固さや緊張による痛みを取るには即効性がありますので、覚えておくと便利ですよ、固いふくらはぎをほぐせるだけでなく、ふくらはぎがつるような場合にもお役に立ちます。
このツボへの施術方法は、固いふくらはぎをほぐすツボ、固いふくらはぎへの施術の手引きで解説しています、治療家さんたちはご参考ください。
固いふくらはぎをほぐすストレッチ
はい、では固いふくらはぎをほぐす方法実践編、第二弾はふくらはぎのストレッチです。
両足のふくらはぎを一緒に行える簡易バージョンと、片足ずつ行う丁寧なバージョンがありますので、ふくらはぎが固い方はまず両足一緒に行うバージョンをお試しください。
少しふくらはぎの固さがほぐれてきた方は、更に片足ずつ行うストレッチで更にふくらはぎをケアしてください。
ストレッチのコツ
ふくらはぎといえど安全に効果的にストレッチを行うためには腹式呼吸が欠かせませんので、先に腹式呼吸をご説明しますね。
腹式呼吸を使ってストレッチを行うのと、浅い呼吸でストレッチを行うのとでは全く効果は異なります。
腹式呼吸:
息は口から吐いて、鼻から吸うようにします。
効果的に体を緩めるコツは、腹式呼吸にあります。いくら柔軟やストレッチをしても体が柔らかくならないような方は、呼吸が浅いのです。
体の固さって、神経の緊張が原因ですから、頑張ってうんうんとストレッチしても準備運動くらいの効果しかないのです。
腹式呼吸が初めての方もいらっしゃるかもしれませんが、呼吸をうまく使うと、普段から交感神経優位の緊張している体を、副交感神経優位のリラックス状態にすることができます。
ヨガのように呼吸を使い、腹式呼吸でリラックスしながらご紹介するストレッチを行うと、呼吸の度、息を吐くと体が緩まり柔らかくなり、息を吸うと体がよりストレッチされるのを感じることができます。
腹式呼吸が苦手な方や初めての方は、固いふくらはぎをほぐす呼吸法をご参照ください。
両足一緒に行うストレッチ
このストレッチはふくらはぎからアキレス腱と共に肩関節、肩甲骨、背中も一緒に気持ちよくストレッチできる形です。ストレッチは伸びている部分を感じる・意識するということでも効果は高まります。意識する部分を変えてみるだけでその効果は異なりますので、今回はふくらはぎとアキレス腱に集中してください。
きれいな三角形になるように、手~背中、足を伸ばします。お尻を天井に突き上げて、頭と肩関節を前に入れ込むときれいにストレッチできます。
写真の形をとって5,6回腹式呼吸してください。息を吸うたびに身体が伸びて、息を吐くたびに身体が緩むのを感じてみてくださいね。
ふくらはぎがとても固い人は、踵が床につかないかもしれませんが、そういう人はまず踵を床につけてから膝を伸ばしていくと上手くストレッチできます。
片足ずつのストレッチ
上記のストレッチで固いふくらはぎがほぐれ踵が床から離れずにできるようになった方には、更に深いふくらはぎのストレッチがあります。
膝を伸ばして前屈して足の先が掴めないと、このストレッチはうまくふくらはぎを伸ばすことができません。足の先が掴めない方はまず前記のストレッチで固いふくらはぎを柔らかくしてからお試しください。
このストレッチは最後の姿勢がとても大事です。アキレス腱からふくらはぎ、膝の裏、太ももの裏までぴ~んと伸ばすことができます。
腰を丸くしないで腰を折るようにお腹を太ももに近づけていくのが、このストレッチのコツです。左右両方行ってください。
あと体の方向け加減、掴んだ足首の引き加減でアキレス腱だったり膝の裏だったり、太ももの裏だったり、ストレッチしたい場所を変えることができます。どこがどのように伸ばせるか色々と試して、自分のストレッチしたいところを伸ばせる態勢を探してください。
固いふくらはぎをほぐす冷えとり
では固いふくらはぎをほぐす方法、第三弾は「冷えとり」です。
冷えとりとは停滞しがち、冷えやすい下半身や足首を温めて全身の気の流れと血の流れを促進していこうというものです。
日常的のふくらはぎや足首が冷えて、それがふくらはぎが固い根本的な原因になっていることも多くあります。
冷えが強いような方は、半身浴や絹の靴下を履く、就寝時などには陶器の湯たんぽなどを足元において、冷えやすい足先を温めるようにしてください。
寝ているときにふくらはぎがつるような方などは特に就寝時の湯たんぽがおススメです。
冷えとりはまた説明が長くなってしまうので、手軽にできる半身浴だけここでご紹介します。
ご興味の湧いた方は、絹の靴下や陶器の湯たんぽなどの記事をご参考ください。
半身浴のやり方
- お湯はみぞおちくらいまで、心臓は温めません。
- 下半身だけ温めたいので、腕は必ず出して入ります。
- お湯の温度は39~40度くらい、熱すぎはいけません。
- お腹の中が温まるまで20分は入ります。長い分にはいくら長く入っても良いです。
- 工夫して半身浴を楽しみましょう。
さらに詳しくは体を柔らかくする半身浴のやり方をご参照ください。
まとめ
ふくらはぎが固いって別に一時的なものなら問題はないのです。
固くなったあとには緊張を解いて、また自然に柔らかくなればいい。
でも私たちの体はそういう緊張が残ってしまうんですね、執着がコリとなる。
慢性的にふくらはぎが固いような方、ふくらはぎが固くてつりやすい方などには、正確にスジへの施術ができる指圧や整体なども受けてみるのもいかもしれません。