尾てい骨ってどこ?を骨格標本にて解説します。
尾てい骨は尾骨(びこつ)ともいいますが、お尻を強打したりして骨折の多い場所でもあります。
尾てい骨ってどこ?
尾てい骨はここ↓
仙骨の下にあるのが尾てい骨です。
英語で解剖学的には「coccyx」
なにこれ、読めない…
調べたら「カァクシィクス」とのこと。
それより「tail bone」の方が一般的ですね。
尾てい骨の触診
尾てい骨はお尻のど真ん中を仙骨から下に探っていくと手でもわかる骨、お尻の穴の後ろの少し上で誰でも触れられる骨です。
あぁ、何か変なものが突き刺さっていますがご勘弁くださいね、標本を支える支柱です。
哺乳類のみならず脊椎動物は基本は同じような背骨を持っています、その末端が尾てい骨なんですね。
なんかこう見ると人間って動物のように四つんばでも直立して二本足でも両方いける感じですね。
動物の尾てい骨
動物の尾てい骨はしっぽの中にあります。
人間の尾てい骨は動物時代の名残ですから、後述するようにヨガなどでは仙骨や尾てい骨にカルマ(業)があるのだという考え方もあります。
猫などは尾てい骨の通っているしっぽを車などに引かれると、命まで危ないといいます。
脳から続く脊髄の末端が尾てい骨にありますから、当たり前と言えば当たり前なんですけど、トカゲにはしっぽを切ってもまた生えてくるヤツもいますが、動物のしっぱは大事にしなければいけませんね。
尾てい骨に付着する筋肉
筋肉には2つの付着部があり、体幹側を起始(きし)、遠位側を停止(ていし)と呼びます。
尾てい骨にも少なからず起始を持つ筋肉があります。
え~と、なんかあったかな?
大殿筋くらいしか思い浮かばない…
大殿筋の解説にてストレッチも解説していますので、尾てい骨周辺のスジがコっている方はご参考ください。
骨折の多い尾てい骨
日常でも転んだりしてお尻を強く打つと、この尾てい骨が骨折してしまいます。
尾てい骨が単にヒビが入るような骨折もあれば完全にポキンといってしまう完全骨折もあります。
とんでもなく痛いらしいですね。
治療は保存療法しかありませんので(私は尾てい骨の骨折でボルトを入れるような話は聞いたことがありません)、回復の時間も長くなります。
なんたって痛くて座れないのですからね、日常生活も困難を極めます。
私は幸運にも尾てい骨骨折の経験はないのですがスノーボードを10年くらい本気でやっていましたので、周りには何人も尾てい骨骨折の経験者がいました。
バックカントリーの中、尾てい骨骨折の人をタンカに乗せてふもとまで2時間くらいかけて運んだ思い出もあります。
スノーボードは尾てい骨をよく打つので、スノーボードの必需品「ケツパッド」は欠かせないのですが、日常でケツパッドするのもなんだしね、転んでも受け身を取れるように修練しましょうね。
仙骨とともに大事な尾てい骨
ヨガなどでは仙骨~尾てい骨にカルマ、業がある、という考えもあります。
これは尾てい骨が動物時代の尻尾の名残だから言われているんですね。
まぁ、ヨガなどでは仙骨にエネルギーが眠っていてそれを目覚めさせエネルギーが背骨を登り脳に到達させるという業法もあります。
クンダリーニヨガといますが、ヨガでも仙道でも気功などでも仙骨を気の発生するところとしていますね。
あと脳から脊髄をとおり仙骨・尾てい骨まで脳脊髄液というものが循環しています。
脳脊髄液とは神経の栄養みたいなものですが、頭蓋骨や背骨、仙骨や尾てい骨に障害があるとこの脳脊髄液の循環が乱れてしまいます。
この脳脊髄液の循環を調整するのが頭蓋仙骨療法というもので私も施術に取り入れているものです。
本当かどうかわかりませんが「尾てい骨を折ると頭がおかしくなる」という気功家もいますね。
私の周りでは尾てい骨を骨折したからって精神的におかしくなる人はいない(ハズ)ですけど、脊髄の末端ですしね、尾てい骨の骨折が脳脊髄液の循環障害をもたらすなら、自律神経系の乱れを引き起こす可能性はあると思います。
まとめ
尾てい骨は特に関節を作って、身体の動きに関与する骨ではありませんから、重要ではなさそうに見えて以外に重要な骨なのです。
皆さん、尾てい骨を大事にしてくださいね。