Contents
今回は肘が痛いときの治し方をご紹介します。
肘が痛いとき、ツボとストレッチで十分に痛みを引き起こしているスジのコリや緊張をセルフケアすることができます。
[aside type="warning"] 今回は筋肉やスジの緊張やコリ、疲労からくる肘の痛みの治し方です。事故やけがなどでの骨折や脱臼、肉離れや打撲、ねん挫などの場合に対する処置法ではありませんが、事故やケガ、スポーツ障害などのリハビリにはお役に立てます。 [/aside]
実は私、肘は施術でよく使うんです、ムエタイ並みに。
固くなってしまったスジは親指では施術しにくかったり、肘を使わなければ施術しにくいスジがあるのですが、肘って体の力を効率よく伝えるためのパワーラインなのです。
手って親指が一番力が出せそうですが、実は一番力が出せるのは小指側なんですね。雑巾を絞る動きのように小指側でねじるような動きの時に、一番気が強く働きます。
小指から肘の内側、脇の下まで力が効率的に伝わるパワーラインがあるんですね。ですので合気道などでもこのラインを使って技をかけますし、ムエタイなどの打撃系でも肘を効率的に使います。弓道などでもこのラインを使って弓を引くとか言いますね。空手やボクシングでも捩じりながら打ち込んでいきますしね。
肘ってこの力を効率的に伝えるラインを使いやすいですし、さらに捩じる動きで力を引き出すことができます。
まぁ、今回はそんな肘が痛いときの治し方なのですが、一般的な需要は少なさそうですね。恵比寿整体院でもあまり頂かないご相談です。
テニスや野球などのスポーツや武道をやられている方、整体や指圧などに従事している方に多いお悩みかもしれませんね、肘の痛みって。
そんな肘の痛みを即効的にとれるツボがありますので、ツボをメインに肘が痛いときの治し方を解説したいと思います。
肘や関節の痛みを治すコツ
骨折や靭帯の損傷がある場合を除きますが、肘に限らず関節が痛いときにはツボとストレッチくらいしかケアする方法はありません。
関節は使わないとどんどん固くなり動きが悪くなって可動域がなくなってきます。そのような運動不足や使わなさすぎの時には、関節をストレッチして柔軟性を回復させていきましょう。
関節の中が痛い、スジ沿いに響くような痛みがある、スジがコっているときにはツボ圧しが即効性もあり効果的です。
ついでに気のお話をしておくと、関節の力強さは肝経(かんけい)という肝臓をつかさどる経絡、気の流れの関係(?)しています。
ですので、肝虚(かんきょ)といわれる肝経の気の虚弱な状態では、全身の関節に力なく無気力な状態、踏ん張りの利かない状態に陥ります。鬱や神経的に落ちてしまっている人の気の状態は、この肝虚という状態のことがよくあります。
冷えが長く続くと肝虚に陥りやすいのは、肝臓が血液の貯蔵や分配に関与しているです、だから冷えとりが大事なのですけどね。
肘といえど内臓の状態、全身的な気の状態を反映しているのは面白いですね。
肘が痛いときの治し方・ツボ圧し
では肘が痛いときに効果的なツボを2点ご紹介いたします。肘の内側の痛みに効くツボ、肘の外側に効くツボの2点があります。
2点とも自分で圧しやすいので、肘が痛い人は写真と解説を頼りにツボを探して圧してみてください。
どちらかご自身の状態にあったツボを圧していくか2点とも圧します(こっちのほうが確実です)。最後に手のツボを圧して上肢の末端まで気の滞りをとることで効果を確実なものにします。
肘の内側の痛みに効くツボ
胸の症状をとるのにも使われるツボですが、肘、腕から手にかけての気の滞りもとります。上腕が痛いときや五十肩のように腕を挙げると痛いときにも効果的なツボです。
ツボの場所
肘をぶつけるとしびれてしまうことがありますよね。英語では肘の内側の神経が出ているところをfunny boneといいます。ファニーボーンね、楽しい骨♪で、そこではなくファニーボーンの2,3センチ上方です。写真のように手を当て拇指で探っていくと、前腕~小指にかけて響く、ツ~ンとするツボが探せると思います。
ツボの圧し方
写真の状態のまま上腕の骨に向かって圧します。少し下から上に向かって圧すと上手く圧せます。
響きとはツボを圧したとき、スジ沿いに響く感覚や痛い部分や気になっていた部分やスジに響く感じ、痛気持ちいい感じ、ツボ独特の「効いているなぁ」という感じです。
この響きの感覚は気の滞りが抜けて、気の流れが回復してきた証ですので、響きのある場所や気持ちいい場所など、自分の感覚を頼りにツボを見つけて圧してください。
響きのあるツボを5,6秒持続圧をして、3,4回圧します。
肘の外側の痛みに効くツボ
写真のように腕を置くと、肘下2,3センチのところのツボがとりやすくなります。
拇指で探っていくと、手の方に響くような、つーんとするようなツボを見つけてください。ツボが見つかったら⑤,6秒ほど持続圧をします。3~6回繰り返してツボを圧します。
このツボは肘の外側が痛いときや前腕や親指が痛いときにも効果的です。親指を酷使したり、重いものを持ったりして親指に負担がかかると固くなり、痛みの出やすいスジです。
とても気持ち良いツボで圧しやすいのでぜひお試しください。
アフターケアに手のツボ
肘のツボを圧したら、手のツボを圧して末端まで気の滞りをとります。これによって効果を確かなものにして、好転反応が起こりにくいようにもします。
このツボは有名な会谷(ごうこく)というツボです。手全体の気の滞りを取り、特に親指側の緊張を取る効果がありますが顔面や鼻の症状に効果的なツボでもあります。鼻が詰まっているときにもお役に立ちますね。
上記のツボは腕と手のツボや親指が痛いときの治し方にて詳しく説明しています。
ご紹介した3点のツボは圧しやすく即効性もあり、効果を実感しやすいツボです。少し練習すれば見つけ易く圧しやすいので、ぜひマスターしてくださいね。
さらに詳しいツボの種類や探し方、圧し方などはツボ基礎知識にて解説しています。ご興味のある方、ツボを学びたい方はご参考ください。
ツボ基礎知識:
肘が痛いときの治し方・ストレッチ
肘から親指、肩から腕全体を伸ばすことのできるストレッチをご紹介します。猫背や肩が痛いとき、肩こりにも効果的なストレッチですが、肘が痛いときや肘や腕、肩を柔らかくするのに最適なストレッチです。
ストレッチのコツ
このストレッチ・ツボガイドでご紹介しているストレッチは、安全に効果的に体を改善できるよう腹式呼吸を使って行います。
ストレッチは呼吸をうまく使わないと準備運動くらいの効果しかありませんが、ストレッチしながら呼吸を深く行うと体の芯から緩めることができます。
腹式呼吸:
息は口から吐いて、鼻から吸うようにします。
腹式呼吸が初めての方もいらっしゃるかもしれませんが、呼吸をうまく使うと、普段から交感神経優位の緊張している体を、副交感神経優位のリラックス状態にすることができます。猫背といえど、ストレッチを効果的にやるには、深い呼吸法が必須なのです。腹式呼吸が苦手な方や初めての方は、ストレッチのための腹式呼吸をご参照ください。
ストレッチのやり方
腹式呼吸をしていると、どんどん柔らかくなっていきますので、更に腕を上げてより深くストレッチしていくのがコツです。この形は猫背の改善、背中のコリ、五十肩や肩の症状にもとても効果的です。
肘が痛いときの治し方・まとめ
今回はマニアックなお悩み(?)、肘が痛いときの治し方について解説させていただきました。
ツボとストレッチ両方を行っていただければ申し分ありません。
ご紹介したツボは自分でも圧しやすく、人にも施しやすいツボです。体幹のツボや首のツボなどは間違って圧したり、強いだけの圧し方では受け手にダメージを与えることも多いのですが、腕や手のツボなど末端のツボはダメージを与えにくいので練習用としても最適なツボです。
私がセミナーなどでツボ圧しを教えるときにも、ここのツボを使って練習してもらったりもします。
あと肘の痛みでも、その原因が腕の付け根である首や肩甲骨周辺の問題ということもあります。肩甲骨のツボ5点で解説していますので、肘の痛みとともに、ど~も肩や首からきているんじゃなかろうか、とお感じの方はそちら記事もお役に立てると思います。