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なぜか好評の体を柔らかくするカテゴリー、今回は肩を柔らかくする方法を恵比寿整体院が解説します。
腕が上がらない…、肩を動かすと痛い…、肩が固い…、肩をけがしてしまってリハビリしても動作制限がある…、そのような方に安全で効果的に肩を柔らかくする方法を3つご紹介させていただきます。
恵比寿整体院でも肩こりや四十肩、肩のスポーツ障害やケガなど肩関節のお悩みを多くいただきますし、そのままズバリ「肩を柔らかくしたいんですけど」というご相談も少なくありません。
肩関節は少々、構造が複雑なため治療も難しいところです。なにより体、特に関節は動かさないと固くなって動きがどんどん制限されてきます。
骨折などは治るまではギプスで固めてしまうしかないのですが、いざギプスをとってみると全然動かない…。骨折を経験した人は誰しも経験することです。
骨折ではないにしろ、体は動かさないとどんどん固くなってしまうんですね。歳をとってくると四十肩・五十肩も避けては通れない症状です。
肩に限らずモノとしての肉体は使わないと柔らかさが失われていくのは悲しい性ですが、肩を柔らかくする方法は自分でも行いやすいし、継続的に行えば必ず効果があるものです。
ご紹介する肩を柔らかくする方法は3つあります。
肩を柔らかくするストレッチ、肩のコリを柔らかくするツボ、肩のみならず体を柔らかくする冷えとりです。
ご紹介する内容は肩を柔らかくする方法でもあり、四十肩・五十肩や肩関節のリハビリの内容ですから、肩の症状でお困りの方は是非、実践して柔らかい肩を取り戻しましょう!
体を柔らかくするシリーズ
固くなりやすい肩関節
四十肩、五十肩とは40代50代の人に起こりやすい「肩関節周囲炎」という疾患群のことで、肩関節の周囲に起こる炎症のこと。腕を上げたり動かそうとすると、肩に激しい痛みが起こります。腕を上げる・腕を後ろに回す・腕を捻じるなどの動きで痛みが出ることが多くありますが、腕を上げるのは何ともないけど腕を捻じると痛いとか、腕を上げると痛いけど腕を後ろに回したり捻じるのは問題がないとか、ある特定の動きで痛みが出ることが良くあります。
若い人でも、普段からあまり肩を動かさなければ肩関節はどんどん固くなってきますので、男女、年齢を問わず肩関節の炎症はよく起こる症状です。
一般的には施術や治療を受けても余り変わらず、半年から1年位でで自然に治るコトが多いようです。肩関節はとても広い範囲を自由に動かせるようになっていますが、それだけ構造は複雑です。
ややこしい肩関節
肋骨が胸骨から背骨まで、ぐるりとありますね。肋骨の付着部は軟骨でできていて、胸部は肺呼吸で大きく膨らむようになっています。
また、肋骨はヒビなどが入りやすい骨ですね。肋骨にヒビが入ると笑うと痛いため、肋骨にヒビが入った人を笑かしてはいけません(笑)。
なぜ肩の問題なのに胸部が大事なのかというと、物事は裏表、両方大事なんですね。胸部のほうが固いと肩甲骨の動きに余裕がなくなり、肩の痛みや肩こりの原因になります。
ストレッチするときも、治療も気になるほうばかりではなく、その反対側もケアするのが正解です。なんでも裏表、両方大事にしないとね。
浮いているように見える肩甲骨ですが、肩鎖関節で鎖骨とつながり、肩甲上腕関節で上腕骨とつながっています。複雑なんですね、この辺りは。ちょっと変わっている…、厄介そうなところですね。複雑なので、骨折や脱臼など、事故などのケアも難しいところです。
ぬ、ややこしいですね、説明もややこしいので写真を見てください。
鎖骨や肩甲骨、上腕骨など複雑に絡み合う関節です。見るからに動かさなければどんどん固まってしまいそうな構造ですね。
肩関節は肩甲骨と上腕骨が作る肩甲上腕関節のことをいいます。その周りに腕を上げるときに必要な関節、鎖骨と肩甲骨で作られる肩鎖関節・鎖骨と胸骨で作られる胸鎖関節・上腕骨と肩峰の間で作られる第2肩関節があります。
肩が固くなる原因
肩が固くなる、動きが悪くなる、炎症を起こす、肩こりなど根本的な原因は血行不良です。血行が良く、身体が柔軟性に富んでいる人には重度の肩こりさんはあまりいません。
血行不良が根本的原因にあり、それにより関節、筋肉やスジ(経絡、気の流れ)が固くなってしまうのです。そしてその固くなった関節を動かして軽度の炎症が起こります。
慢性的な血行不良の状態、気の滞りの状態を東洋医学では虚証(きょしょう)と呼びます。血液の流れ、気の流れが慢性的に不活性な状態、体質ですね。
ですので、身体は積極的に動かす、ストレッチする、血行を良くしていかないと肩に限らず色々と問題が出てきます。
肩を柔らかくする方法・まずはストレッチ
では、肩を安全に効果的に柔らかくする方法をご紹介していきます。まず初めはストレッチによる肩を柔らかくする方法、運動療法です。
このストレッチ・ツボガイドでご紹介しているストレッチは、安全に効果的に体や関節を柔らかくできるよう腹式呼吸を使って行います。
ストレッチは腹式呼吸を使わないと、準備運動位の効果しかないんですね。頑張ってうんうんとやるのもダメです。リラックスして神経の緊張まで取れるようにするには腹式呼吸しかありませんので先に腹式呼吸をご紹介します。
肩を柔らかくする腹式呼吸
事故やケガなどの治療後、リハビリ中で肩を動かせないような人は、腹式呼吸だけでも肩関節をストレッチすることができます。そのような方は肩関節に意識を集中して(ストレッチするところを意識する、感じるということもストレッチの効果を高めます)、呼吸の度、息を吸うと肩の中が伸ばされ息を吐くと肩の中の力が抜けるのを感じてみてください。
腹式呼吸のやり方
腹式呼吸が初めての方や苦手な方は、まず腹式呼吸だけ行って練習してみてください。息を吸いお腹が膨らんだ後に、胸をふくらますようにするとさらに肩関節を柔らかくするのに効果的です。
from 体を柔らかくする腹式呼吸のやり方
立って行う肩を柔らかくするストレッチ
肩をまずは、立って行う肩を柔らかくする方法です。オフィスでも、どこでもできますので重宝します。これは主に肩関節の内部がストレッチされます。
写真のように親指を絡ませ、前屈していきますが、腕が曲がらないようにして、ゆっくりと限界まで腕を上げて肩をストレッチしてください。
ストレッチの姿勢が取れたら腹式呼吸です。息を吸うたびに肩関節や太ももの裏がよりストレッチされて、息を吐くたびに肩が柔らかくなるのが感じられるハズです。
5,6回、またはお好きなだけ腹式呼吸をして、戻るときもゆっくりと戻します。
息を吐くたびに少しずつ肩が柔らかくなってきますので、息を吐くたびに少しずつ深さを深めていってください。
このストレッチは肩を柔らかくできるのですが、肺経・大腸経という気の流れをストレッチできる形でもあります。
施術時には経絡ストレッチとして補助をつけて更に深く行う形です。
施術家さんたちは、肩を柔らかくするストレッチの補助をご参考ください。
床で行う肩を柔らかくするストレッチ
はい、肩を柔らかくするストレッチ、今度は床で行うバージョンです。
今回は、肩と一緒にふくらはぎからアキレス腱まで柔らかくできるお得なストレッチです。
このストレッチは床だと滑りやすいので、じゅうたんなどの滑りずらい所やヨガマットの上などで行ってください。
きれいな三角形になるように、手~背中、足を伸ばします。お尻を天井に突き上げて、頭と肩関節を前に入れ込むときれいにストレッチできます。この形は肩関節の内部が効果的にストレッチされます。またアキレス腱から太ももの裏までストレッチできますので、大変気持ちがいいですよ。
写真の形をとって5,6回腹式呼吸してください。息を吸うたびに身体が伸びて、息を吐くたびに身体が緩むのを感じてみてくださいね。
肩を柔らかくする2点のツボ
ツボを使った肩を柔らかくする方法ですが、スジのコリ、スジの緊張、スジの固さをほぐすのにツボは即効性もあり大変お役に立てると思います。
腕が上がらない時や腕を上げると痛みがあるとき、自分でも圧しやすいツボが2点ありますのでご紹介いたします。
ツボの圧し方の手順は、
- 写真を参考にツボの位置を確かめる。
- 拇指、もしくは人差し指でツボを5,6秒圧す。(5,6秒圧し続ける持続圧)
- 同じ場所を5,6回圧す。
です。ツボは正確に圧すと、つ~んとする感じや痛気持ちいい感じ、どこか他の所や奥の方に響く感じがありますので、写真を参考にそのような感じのするところを探してください。自分の感覚を頼りにツボを探すのがコツです。
ツボの種類としては、2点とも名前や場所を定められた正穴(せいけつ)ではなく名前のない、スジがこってきたときや疲れてきたときに出てくる阿是穴(あぜけつ)です。阿是穴は名前も場所も与えられていませんが、内科の治療に使われる正穴と違い、スジの緊張やコリをとる治療によく使われます。
肩甲骨の横、脇のツボ
このツボは肩甲骨自体を圧す感じです。浅いツボですので、軽く押しただけでも響く感じや痛気持ちいいツボ独特の感じがあると思います。強く圧しすぎないのがコツです。
鎖骨や肩の内部が痛いときのツボ
頸部前面、首と胸の付け根にあるツボですが、先に書いたような肩鎖関節の問題や過去に骨折などしてしまって肩関節の動きが悪い方などには最適なツボです。胸の邪気をとったり体の深部の邪気をとるのに最適なのですが、効果が高い分、深いツボとも言えます。
自分ではダメージを受けるほどは圧せませんが、気持ちいい程度に圧してください。胸や脇、腕にまで響くことがあります。
(響きとは邪気が抜け、気の流れが回復してくる証です)
ツボについて詳しく知りたい方は、ツボ基礎知識をご参照ください。ツボの種類や効果、探し方、圧し方について学べます。
東洋医学の真骨頂「ツボ圧し」ですが、肩関節は複雑で症状も多岐に渡るため、ツボも一点で済むものではありません。
肩関節・肩甲骨のセルフケアとして肩を柔らかくする5点のツボ/をまとめておりますのでご参考ください。
また、施術家さんたちは肩を柔らかくするツボへの施術法が参考になると思います。
肩のみならず体を柔らかくする「冷えとり」
肩のお悩みといえど下半身を温めて、血の流れや気の流れを良くしていくことは健康にとってとても重要です。
ご紹介する半身浴は全身の気の滞りを取り、肩だけではなく体全体を柔らかくするのにとても有効ですので、ぜひ今日から実践してみてください。
ご紹介しているストレッチも半身浴の後に行えば、さらに効果的に安全に行うことができます。
半身浴のやり方
- お湯はみぞおちくらいまで、心臓は温めません。
- 下半身だけ温めたいので、腕は必ず出して入ります。
- お湯の温度は39~40度くらい、熱すぎはいけません。
- お腹の中が温まるまで20分は入ります。長い分にはいくら長く入っても良いです。
- 工夫して半身浴を楽しみましょう。
さらに詳しくは体を柔らかくする半身浴のやり方をご参照ください。
また日常的に冷えやすい足先を温めるために、絹の靴下を履いたり、湯たんぽなどで足先を温めることも大事です。
肩を柔らかくする方法・まとめ
指圧や鍼灸、もしくはツボが取れる専門的な整体院や治療院をお探しください。
肩関節は足の関節のように体重の負担、重力の負担がかかる部位ではありませんので、上記の方法で比較的短期間で肩を柔らかくすることができると思います。