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今回はご相談の多い(検索回数の多い)腰痛の為の寝方を、恵比寿整体院が東洋医学の見地から、腰痛でお困りの方の寝方、腰痛を改善できる寝方のコツをお伝えしたいと思います。
腰痛に限らず、体は寝ている間に日々の疲労から回復していきます。体に負担のかかる寝方、回復を妨げるような寝方では、この回復というのが上手くいかないんですね。
具体的な体の回復を早める寝方と腰痛を和らげる寝方を、気の流れや血液の流れのお話と共にご紹介していきます。
恵比寿整体院でもご相談の多い「腰痛」。腰痛は私が十数年携わっている「冷えとり」にも関連深く、気の滞りや血行不良の問題も含んでいます。
腰に負担をかけない寝方、体の回復を早める寝方をご紹介していきますので、腰痛でお困りの方のみならず、健康と美容に貪欲な皆さん、どうぞご参考にして実践してくださいね。
体も心も寝ている間に回復します
体も心も寝ている間に、日々の疲労やダメージから回復していきます。「何を当たり前のコトを…」と言われても、この寝ている間の回復って大事なんですね。
寝ている間に、乳酸などの体の疲労物質や老廃物は分解排出され、組織の損傷は自己治癒されます。心も夢を見るということは脳内の溜まった情報の整理とも言われています。前の晩辛くても一晩寝たら楽になっていたという経験は、体と心、誰でも一度は経験したことがありますよね。
寝ている間の回復によって、次の日は心機一転、気持ちよく一日が送れるのです。
どうせなら疲労を次の日に持ち越さず、体の回復を高める効果的な寝方をしたいですよね。睡眠時間があまりとれない方もご紹介する寝方で、少ない時間でも心身の回復を高めることができます。
いや、睡眠時間があまりとれず、疲労が抜けにくい人ほどご紹介する方法を実践してくださいね。
回復のカギは血液の流れ
この疲労からの回復、体の回復って主に血液の健全な流れがあるからこそ起こるのです。
寝ている間に血液が、老廃物を流し去り、新鮮な酸素や栄養を身体中の細胞に行きわたらせることで回復が起こるのです。
血液の流れが悪い状態では、疲労は抜けにくく、老廃物は体に蓄積して、また怪我や体の損傷部分も回復が遅くなります。
自然治癒、自然治癒力って健全な血液の流れが必須なのです。
腰痛を寝方で改善する方法
腰痛も同じです。できるだけ体に負担のかからない寝方をして、血液の巡りをよくする寝方をすれば腰痛からの回復も早まります。
腰痛は単に骨や筋肉というモノ的な問題だけではなくて、血液の流れや気の流れといった状態の問題でもあります。下半身が冷えているような状態が腰痛には大変よろしくないのです。下半身が冷えているような状態が腰痛を起こす、腰痛を悪化させるとも言ってもいい位です。
これからご紹介するのは、腰に負担をかけない寝方と下半身を温める寝方のコツです。
腰痛と寝方➀腰に負担をかけない敷布団やマットレス
まず腰痛にはどんな布団、マットレスがいいのか。
これには正解はありません、なぜなら個人個人体の作りが違うからです。
ある人は固いベットやマットレスがいいし、ある人には柔らかいベットやマットレスが合うのです。ご自身の経験から「こんな感じのベットやマットレス、敷布団が合うんだ」というのを見つけてほしいと思います。
一般的には体重が分散されるような低反発のものがいいとされていますが、これも好き好きですね。低反発が苦手な方も多くいらっしゃいます。
私の知人は竹のマットレスの上に直寝(笑)、堅いのがたまらなくいいみたいですね。
で、個人個人体の作りが違うといいましたが、豊かな女性のようにお肉がいっぱいあるような方は、ご自身の豊かなお肉がクッション代わりになりますので硬いベットやマットレスでも合うようです。
反対に、私みたいに細身だと寝床が硬いと骨が当たって痛いんですね。特に横向きで寝るときは嫌です。
お肉の付き方で寝床が、硬いほうがいいのか柔らかいほうがいいのか、かなり変わってきますので、ご自身のお肉、肉付き(笑)とご相談して合う寝床を見つけてください。
一般的には、男性のようなゴツゴツした体の方や、痩せていて骨が出っ張っているような方には柔らかい寝床が合います。ふくよかなお肉が多い体をお持ちの方は、硬いほうがいいと思います。
腰痛と寝方➁おススメの抱き枕
はい、これはおススメです、私も抱き枕が手放せないんです。できればデカいやつがいいんですが、これにはしっかりした理由があります。
腰で問題の多い部分、それは仙骨と第五腰椎の間です。ここは日常は立って生活していますから、上半身、背骨の負担が全てかかるところです。昼間とても頑張ってくれているところなんで、できれば寝ているときは負担をかけずにしたいところです。
写真の寝方、横向きで片足を曲げて膝90度、股関節90度の形ってこの部分の緊張をとるのに最適な形なのです、実際に寝やすいですしね。
これはオステオパシーという西洋の整体療法にその手法があります。オステオパシーでは上記のような恰好に術者が動かすのですが、横向きに寝て両足に抱き枕を挟むと自然に腰の負担が軽くなるんですね。
アスリートの方にも、抱き枕の愛好家は多いようです。筋肉を発達させた体付きでは、抱き枕のように何か支えるものがないと寝にくいのです。
さらに両手の間に抱き枕があれば、肩関節もとても楽になります。腰痛をお持ちの方、スポーツや運動がお好きな方、細身の方などにはこの抱き枕を使った寝方はとてもおススメです。
腰痛と冷えとり
体に負担をかけない寝具や寝床をご説明しましたが、ここからは積極的に体の回復を高める寝方のご紹介です。
腰痛の根本的な原因には、気の滞り、血液の循環不良=冷えがありますから、冷えを改善していく寝方が大事です。
コツは血液の流れをよくすることですが、どうやったら寝ているときも血液の流れ(気の流れ)のよい状態を作れるのか、実践的な方法をご説明いたします。
足を温めて寝る効果
足を温めて寝ると、自律神経の乱れが整い安眠できます。神経のバランスが整うばかりでなく、足元を温めると頭の「のぼせた血液」が解消して全身の巡りがよくなるんですね。
「頭寒足熱・ずかんそくねつ」とは足を温かくして頭は涼しくしていると、全身の気の流れ、血液の流れがよくなるという理想の状態を表します。
「冷えとり健康法」とは、この頭寒足熱という状態を日常的に意識的に作っていこうとする健康法です。最近ではメジャーになってきて、冷えとり靴下なども多く売られるようになってきましたね。
体を酷使するスポーツマンや美しさが売りの芸能人の方にも、冷えとり実践者や後述する半身浴の愛好家(笑)も多いようです。
自分の体の内側からの健康と美容には「冷えとり」は欠かせないんです。
その冷えとり健康法がおススメする寝方なのですが、簡単です。「下半身を温めて寝る」これだけなんですね。
ご紹介する半身浴や湯たんぽ、絹の靴下などは、どれも足元を温め「頭寒足熱」という体にとって理想の状態を作るための物です。
寝る前に半身浴
腰痛だけでなく、健康と美容の定番「半身浴」です。このブログで何回書いたんでしょうか?
どのような症状、心身のお悩みの改善にも私はおススメしますね、それだけ効果的なのですが、少々コツがありますので書いておきます。
半身浴のやり方
半身浴のやり方ですが、簡単です。下半身だけを湯につかり温めます。みぞおちとおへその中間くらいまでお湯につかり、腕を出して入ります。高血圧、心臓に難のある人、脳梗塞など上半身の循環障害のある人、あった人にものぼせや急激に体を温めるという状態は危険ですから、半身浴はおススメです。
コツは腕を出すことです。腕は上半身になりますから、腕を温めてしまってはのぼせという状態を助長します。反対にのぼせを取りたいときは、手首に水を当てたり、冷えたタオルを手首に巻いたりして手首を冷やすと、上半身や頭ののぼせが解消します。猛暑などのときは使えますね。熱いとき首に濡れタオルを巻くというのも同じことです、のぼせやすい首~頭を冷やす効果があります。
半身浴の温度
39度~40度くらいが適温とされています。42度以上の熱すぎる熱はあまり身体によろしくない(身体の深部まで熱が伝わりにくい)ので、40度くらいで20分くらい入り、長く入っているとお湯がぬるくなってきますから、最後に少し温度を上げて5分ほど入るとより効果的です。半身浴の時間
身体の深部まで温まるのに、15分~20分は必要です。10分くらいでは身体の中が温まった実感もないと思います。20分くらい半身浴をすると、特に下腹部の中~下腿の骨の髄までぽかぽかする実感がありますよ。お風呂を出た後でも数時間温かいのが実感できると思います。長い分にはいくら長くてもいいですよ。一時間くらい入る方もいらっしゃいますね。冷えや瘀血(おけつ)という状態が深い人は、始めは20分くらい半身浴をしても、これら身体の深部まで温まる実感が薄いと思います。いわれたとおりにやってるけど、あまり温まった実感がない…
しかし、半身浴を習慣づけている内に、冷えや瘀血という状態が改善されてきますので、諦めず続けてみてくださいね。目指せ、ぽっかぽか。
生活に余裕のある方は、朝晩2回半身浴をなさるのもいいですね。忙しい人でも休日は朝にも半身浴なさると工夫して、身体を温める時間を作ってください。
冬など寒いときの半身浴
冬など寒いときはいきなり半身浴をするのは寒いので、まずお風呂に肩まで入って温まってから、上半身をタオルで拭いて(濡れてると寒いです)から半身浴なさると寒さを感じずにできると思います。最後に肩までつかるより、最初に肩まで浸かって後半に半身浴の方が効果があります。さらに詳しくは、半身浴のやり方をご参考ください。
別に寝る前に半身浴をしなくても、しっかり体の奥まで温まれば何時間も温かいのが続きますので、寝るまでに5時間くらい経っていても構いません。一日一回は半身浴で体の奥まで温めてください。
就寝時の絹靴下
この絹の靴下は特に冷えがちな足先を温めます。冬場などは絹靴下無しでは寝られませんね。
絹は保温性に優れ水分の排出性も最高の素材です。綿のように汗などの水分で蒸れることもなく、夏はサラサラで冬はポカポカの絹靴下。ぜひお試しください。
重い腰痛をお持ちの方や、冷えが強い方などは、重ね履きをおススメしています。
さらに詳しくは、冷えとり実践法・絹靴下で頭寒足熱を作るコツをご参考ください。
陶器の湯たんぽ
アナログですが、就寝時に湯たんぽを足元に置いておくと、大変気持ちよく寝れるのです。頭寒足熱という理想の寝方ができますが、これ本当に気持ちがいいんでおススメです。
絹靴下は、足元を冷やさないという性質ですが、湯たんぽと半身浴は積極的に温めるという性質のものです。
風邪の時や調子の悪いとき、寝つきの悪いとき、疲れが取れないとき、だまされたと思って湯たんぽを足元に置いて寝てください。翌日の目覚めが全然違うハズですよ。
熱伝導が自然な昔ながらの「陶器の湯たんぽ」が最高ですが、応急処置として冷めやすいですが、金属製やプラスチック製でもいいですよ。