首こり、慢性的な首の緊張や疲れを取るためのストレッチ法のご紹介です。
ストレッチは、単に筋肉を伸ばすだけでは柔らかくなりません。筋肉の緊張は神経の緊張でもありますから、ここでご紹介する方法は、呼吸をうまく使うことで、より首や肩のコリをほぐし、頚椎の可動性を高め、柔軟性を高めます。
また、このストレッチは背骨全体の柔軟性も高めますので、心身の活性化、自律神経の緊張を緩めることにもとても効果的があります。背骨を緩めると身体の緊張が落ち着くんですね、気持ちよく行ってみてください。
効果的なストレッチとは、呼吸を使い筋肉とともに神経の緊張を緩めることです。頑張ってやればいいというものではありませんので、リラックスして無理をせず行います。
慢性的な首こり、首の緊張でお困りの方のためのストレッチです。頸椎ヘルニアや骨格の異常、鎖骨、肩関節の骨折や捻挫に対する処置ではありません。
骨や関節に損傷が疑われる場合は、まずは整形外科をご受診ください。
ストレッチする首の骨格と経絡
首は身体の大事な急所です。頭と体幹をつなぐ太い血管や神経が集中しています。気の流れ(経絡、けいらく)も集中しており、首にはツボもたくさんあります。
骨格
頸椎(けいつい)は1~7番まであり、胸椎や腰椎と比べて可動性に富む関節群です。椎間板ヘルニアといえば腰のヘルニアが有名ですが、頚椎の椎間板ヘルニアや椎間板の老化も多くみられる症状です。
ツボと経絡
大椎(だいつい):
大椎(だいつい)と呼ばれるツボは、第7頸椎と第1胸椎の間にあります。大椎は風邪のひきはじめ、鼻の症状、肩こり、首こり、頭痛、せき、気管支炎、発熱など、熱性の異常の治療によく使われます。
疲れやすい体質、倦怠感、虚弱体質、アレルギー体質の方、アトピー体質の方には特に効果があるとされています。風邪(かぜ、ふうじゃ)の症状に使われるツボですが、「風邪は百病のはじめなり」といわれるように風邪(かぜ)は万病の元といわれます。東洋医学では、風の邪気と捉え、健康を乱す原因とみなします。身体の免疫、バリア機能が低下すると、「風の邪」は体内に侵入します。そうなると様々な症状を引き起こしますが、その代表が風邪(かぜ)なのです。
なんでツボのお話としたかというと、ご紹介するストレッチは、特に第7頸椎と第1胸椎の間を伸ばします。ここら辺の緊張を取り血行を促進させて、大椎にお灸をするような効果もあるからです。
大椎周辺を緩めると、首全体の緊張が取れやすいのです。
気の流れ・経絡
首の重要な気の流れ(十二正経)が走行していますが、問題が多いのは頸椎の横の膀胱経と首横の胆経です。
首こりの原因が対人ストレスや冷えが原因なら膀胱経、食べすぎや消化器からくる首こりなら胆経といった診断もできます。
ご紹介するストレッチは特に、膀胱経と呼ばれる自律神経に関係したスジを伸ばすことができます。
このストレッチの効果
首こり、首の緊張の改善ばかりでなく、風邪の引き始めの症状や虚弱体質、アレルギー、アトピー体質の改善にもよいとされています。また大椎の反対には甲状腺がありますので、ヨガではこの形のストレッチ(アーサナ)は甲状腺の症状にも効果があるとされています。
ストレッチのやり方
深く首を曲げていきますので、ストレッチの最中は絶対に首を横に向けないでください。目線はおへそを見るようにします。
決して無理をせずに、自分の身体の柔らかさに合わせて深さを調整してください。毎日行えばすぐに柔らかくなってきます。
なおストレッチは、腹式呼吸を行わないとあまり効果はありません。腹式呼吸ができない方は、ストレッチのコツ How to 腹式呼吸をご参照ください。
行う時も、戻るときもゆっくり動いて急に首を動かさないでください。終わったらすぐには動かず少し身体の余韻を感じてみてください、身体のどこかや精神的な変化を実感できるかもしれません。
まとめ
自分で首こりのツボ押しや、首こりだけではなく身体全体の健康のために、7種類の基本のストレッチと合わせて行っていただければ更に効果的です。
施術をご希望の方は、お近くでしたらお気軽に静岡県三島市の恵比寿整体院にご相談ください。