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肩こりでお困りの方は、ぜひ自分で実行して根本からコリの原因をすっきりさせましょう。
肩こりの原因とは?
こりっていうのは日本人独特の感覚かもしれません。英語には肩こりや肩が重いという表現はあまりないんですね。
私たち日本人は心理的にも、物事にこる、なんにつけてもと凝りやすい性格だとか言い表します。
こる=集中してしまう。柔軟性がなくなってしまう。
肩こりというのも、肩周辺の筋肉が常に緊張してしまっている状態、筋肉の柔軟性がなくなっている状態です。筋肉がこり固まっている状態ですね。
肩周辺の筋肉が緊張してしまって、こる、重い、痛いなどの自覚症状が出てきます。
肩こりでお悩みの方の肩周辺を触ると、筋肉がとても固くなっています。一時的に無理をしてスジが固くなってしまった感じではなく、長い間、緊張し続けてしまってスジ全体、肩や首全体が固くなってしまっています、ビンテージものですね(笑)。
肩こりでお悩みの方には、身体全体が固く、全身の血液の循環、気の巡りがとても悪い方も多くいらっしゃいます。
全身の血液の循環、気の滞りはあらゆる病の根本的原因ですから、肩こりの状態を診ても全身の状態が把握できます。
肩こりの原因は血行不良。
肩がこり固まってしまう原因は、血行不良です。肩こりでお困りの皆さんは血液の流れが悪いんですね。
肩周辺の血行ばかりでなく、全体の循環が滞っているのです。
血液の循環が悪いと体中の細胞に、必要な栄養や酸素は来ず、老廃物は排出されず、乳酸などの疲労物質が溜まっていきます。
肩こりの原因は乳酸という言い方もできますが、その乳酸が健康的な血液循環によってすぐ排出、分解されれば問題ないのです。
疲労からの回復というのも、健康な血液の循環あってのことですから、血行が悪いと疲れは抜けず、肩がこりやすくなります。
血液の循環不良→全身の筋肉が固くなる→特に肩周辺が固くなりコル。といった感じですね。
ですから、肩こりの改善法も、肩だけの治療や施術だけではなく、全身の循環を良くする方法が一番効果的なのです。
こりやすい日本の風土
また日本の風土、気候も湿気が多く身体が冷えやすい気候です。
冷えや血行不良の原因はたくさんあります。
運動不足、食べ過ぎ、これとは反対に過度の働きすぎ、食べなさすぎ。ストレスも多い時代ですしね。
現代は、冷えや瘀血(おけつ)といった状態に陥りやすい風土、時代なのです。
東洋医学で、「冷え」とは下半身が冷えて、反対に上半身がのぼせるという状態をいいます。
足が冷え頭がのぼせると、気の停滞が起こります、常に足は冷え、頭はのぼせている状態ですね。
物理的に下が冷えて上が温まるのは、物理の法則です。何も気に限ったことではないのですが、身体もそうなんですね。
瘀血(おけつ)というのは冷えや血行不良により、血液が汚れ、粘性を帯びている不活性な状態をいいます。イメージ的にはドロドロした血液ですね。
冷えや瘀血自体が血行不良の原因であり、肩こり(あらゆる病)の真の原因です。だって健康的な血液の循環、気の循環があれば症状として現れる必要がないのですからね。
欧米人の肩こり
余談ですが、欧米人は肩こりという感覚がうまく表現できないようですね。
英語で肩が痛いとか重いといった表現は、整形外科での処置が必要な感じの重症な表現になってしまいます。
・stiff shoulders(肩がこる)
・stiff neck(首がこる)
painというと、やはり少し重い表現ですしね。
日本人は、肩がこる、肩が張る、肩が重いとか、切ないとか(お年寄りには身体の感覚をこう表現する方が多いのです)表現が多様です。
でも最近は、欧米でもパソコンやスマホが普及していますしね。肩こりのお悩みが多くなっているようです。
もしかしたら「katakori」がスタンダードな言葉になるかもしれませんね。欧米では「shiatu」もスタンダートですしね。
肩こりの原因「血行不良」を自分で改善する3つの方法
肩こりの原因「血行不良」を自分で改善する3つの方法があります。スジの痛みや緊張は、自分でのツボ押しややストレッチで十分緩和できます。
血行を促進する半身浴は、肩こりの原因「血行不良」を改善するばかりでなく、健康や美容のためにも、私が力強くおススメします。
肩こりの度合いにあわせてどれか一つ行ってもいいですが、3つとも行っていただければ、とても効果的です。
ストレッチ
肩こりの原因である血行不良、筋肉の緊張、スジのコリはストレッチでほぐすことができます。
立ってできる形と、床に手をついて行う2つのストレッチがありますので、ご参照ください。
ただ単にストレッチすればいいというものでもなく、腹式呼吸をしながらストレッチを行うと、肩の芯までほぐすことができます。
ストレッチとツボ押しと合わせて行っていただければより効果的です。
自分でツボを押してみる
肩こりの原因、血行不良が長く続き、筋肉やスジが張ってしまっていたり、肩が痛いというときにはツボが重宝します。
自分でもうまくツボを押せると、スジの緊張、硬結を緩ませることができます、お試しください。
肩のツボだけではなく、肩のツボを押したら腕のツボ、手のツボと押していくことで、上半身全体の気の滞り、筋肉の緊張をとることができます。
より効果が出せるよう、続けて押せる、肩こりのツボ4点、をご紹介していますので、ぜひツボ押しをマスターしてください。
半身浴で血行促進
ストレッチやツボは直接、肩のこりに対処するものですが、慢性的な肩こりや冷えでお困りの方は、全身的な血行促進のため半身浴を行ってください。
疲れがたまっている時だけでも効果的ですが、ひと月くらい半身浴を続けていると「冷えや瘀血(おけつ)」という状態が改善され、肩こり知らずの体質になりますよ。
半身浴のやり方
半身浴のやり方ですが、簡単です。下半身だけを湯につかり温めます。みぞおちとおへその中間くらいまでお湯につかり、腕を出して入ります。高血圧、心臓に難のある人、脳梗塞など上半身の循環障害のある人、あった人にものぼせや急激に体を温めるという状態は危険ですから、半身浴はおススメです。
コツは腕を出すことです。腕は上半身になりますから、腕を温めてしまってはのぼせという状態を助長します。反対にのぼせを取りたいときは、手首に水を当てたり、冷えたタオルを手首に巻いたりして手首を冷やすと、上半身や頭ののぼせが解消します。猛暑などのときは使えますね。熱いとき首に濡れタオルを巻くというのも同じことです、のぼせやすい首~頭を冷やす効果があります。
半身浴の温度
39度~40度くらいが適温とされています。42度以上の熱すぎる熱はあまり身体によろしくない(身体の深部まで熱が伝わりにくい)ので、40度くらいで20分くらい入り、長く入っているとお湯がぬるくなってきますから、最後に少し温度を上げて5分ほど入るとより効果的です。
半身浴の時間
身体の深部まで温まるのに、15分~20分は必要です。10分くらいでは身体の中が温まった実感もないと思います。20分くらい半身浴をすると、特に下腹部の中~下腿の骨の髄までぽかぽかする実感がありますよ。お風呂を出た後でも数時間温かいのが実感できると思います。長い分にはいくら長くてもいいですよ。一時間くらい入る方もいらっしゃいますね。
冷えや瘀血(おけつ)という状態が深い人は、始めは20分くらい半身浴をしても、これら身体の深部まで温まる実感が薄いと思います。いわれたとおりにやってるけど、あまり温まった実感がない…
しかし、半身浴を習慣づけている内に、冷えや瘀血という状態が改善されてきますので、諦めず続けてみてくださいね。目指せ、ぽっかぽか。
生活に余裕のある方は、朝晩2回半身浴をなさるのもいいですね。忙しい人でも休日は朝にも半身浴なさると工夫して、身体を温める時間を作ってください。
冬など寒いときの半身浴
冬など寒いときはいきなり半身浴をするのは寒いので、まずお風呂に肩まで入って温まってから、上半身をタオルで拭いて(濡れてると寒いです)から半身浴なさると寒さを感じずにできると思います。最後に肩までつかるより、最初に肩まで浸かって後半に半身浴の方が効果があります。
更に半身浴について知りたい人は、冷えとり実践法・半身浴でぽっかぽかをご参照ください。
治療を受けてみる。治療院や整体院の選び方
慢性的な肩こり、痛みや吐き気を伴う重度の肩こり、緊張性頭痛を引き起こすような肩こりの方は、治療を受けてみるのもいいと思います。
しかし、病院では骨や筋肉の損傷といったタイプの肩こりでなければ、あまり対処法はないのですね。
鎮痛剤や筋肉の弛緩剤というのも、根本的解決にはなりません(もちろん応急処置的な使い方は必要です)。
スジの緊張や冷えや瘀血といった状態の把握、体質や気の状態の把握と治療というのは東洋医学の分野です。
病院が悪いのではなく、緊急医療や肉体的損傷をケアするのが西洋医学の得意分野で、体質や状態をケアするのが東洋医学の得意分野なのです。
肩こりの根本的解決を目指すなら、慰安整体やリラクゼーションは除いて考えましょう。
強いだけの刺激は筋肉をより固くしてしまうという、逆の作用がありますのでツボや経絡への施術が受けられるところを探してください。
ということで、東洋医学の治療院なのですが、ツボや経絡(気の流れ)を的確にケアできる治療院は少ないのですね。
ベテランさんたちは、お年を召しているしホームページも持っていない…。
過剰な広告をしているところも、あまり信用できませんしね。
よい治療院を探すコツですが、
「静岡県や三島市などお住まいの地域」 + 「鍼灸、指圧、整体、気功、漢方」 + 「ツボ、経絡、経絡治療、冷えとり」などで検索すれば、お住まいの地域の近くに、良い治療院が見つかると思います。
治療家により施術法も志も様々ですから、ご自身にあった信用できる治療院を見つけてくださいね。
東洋医学は、肩こりという部分への治療とともに、全体の健康の実現も目指しています。
全身的な健康、体質改善をお望みであれば、積極的に血行を良くしたり気の滞りをとったり、全身の循環を促進する方法はたくさんあります。ぜひストレッチや冷えとりなどもご参照ください。