頭痛の原因と治し方

頭痛

頭痛の原因と対策を知っておこう

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頭痛には、早急に病院でのケアが必要な重篤なものから、自分でケアできる軽度の頭痛まで様々です。

自分に頭痛が起きたり、お子さんやご家族に頭痛が起こった時に、正確な対処法を知っていることは安心にもなりますね。

病院で診てもらった方がよいのか、様子を見た方がよいのか、自分達でケアできる程度のものなのか、そもそも頭痛にならない事前の対策はないのか、気になる所ですよね。

今回は、頭痛の種類や原因、自分ケアのやり方、頭痛にならない体質作りなどをご紹介したいと思います。

頭痛の種類

頭痛には、肩~首の筋肉の緊張が引き起こす軽度の緊張性頭痛と呼ばれるもの、頭部がのぼせて頭の血管が拡張して痛む片頭痛(偏頭痛)、やっかいですがまれなタイプである群発性頭痛、早急に病院での処置が必要なくも膜下出血や脳腫瘍などが引き起こす重篤な頭痛があります。

一次性頭痛
緊張性頭痛や片頭痛(片頭痛)、群発性頭痛。

頭蓋内に明らかな異常、疾患がないにもかかわらず起こる頭痛です。慢性頭痛とも呼ばれ、痛みの程度は様々で、頭痛持ちと呼ばれる人の大半はこのタイプです。

二次性頭痛
明らかな病気が原因の頭痛は「症候性頭痛」と呼ばれます。くも膜下出血や脳腫瘍など生命にかかわる可能性があるため、すぐに医療機関を受診しなければなりません。


緊張性頭痛

年齢や男性、女性を問わず最も多く見られる頭痛です。誰もが経験したことのある頭痛ではないでしょうか。

原因

長時間のデスクワークや仕事などで、頭を支える肩や首の筋肉に疲労がたまったり、同じ姿勢を続けたことによって、血行が悪くなり首や頭の筋肉が緊張してしまうことで起こります。

また精神的ストレスでも首や肩の血流は悪くなり、緊張性頭痛を引き起こします。

疲れたり、緊張したり、ストレスで肩や首の筋肉が硬直してくるのですね。スジが固く張ってきて頭が痛くなるケースです。

慢性的な冷えや瘀血(おけつ)という状態で普段から循環が悪く、慢性的に肩こり、首こりの方なら少し無理をしただけで頭痛にまで発展してしまうケースもよくありますね。

主な症状

後頭部を中心にズキズキではなく、頭が締め付けられるような重苦しい痛みです。一定の鈍い痛みが続くことが多く、肩が重い、首がこる、軽いめまいを伴うこともあります。

対策

このケースは頭が痛いので頭のどこかに原因があると感じてしまいますが、実は肩や首の筋肉の硬直が原因のことがほとんどです。

スジが硬直して固くなり、血行は阻害され血流の悪い状態ですね。従って冷やすのはNGです。

だからと言って肩や頭ばかり温めても、今度はのぼせを助長して、充血による頭痛を招いてしまいます。

スジの硬結をとるには、自分でツボを押したり筋を緩めるストレッチが最適です。

適度な運動をしたり、同じ姿勢を続けない工夫をしたり、ツボを押してみたり、ストレッチしたり。

整体やマッサージなどが功をなすのも緊張性頭痛の特徴ですね。

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緊張性の頭痛は、普段からストレッチなどで首や肩を柔らかくしたり、半身浴や足元を温めることで全身の循環を促進する「冷えとり」などで十分に予防、緩和できる頭痛です。

部分を治そうとするより、運動やストレッチなどで全身の循環促進を心掛けていると、知らず知らず頭痛にならない体質になりますよ。

自分で押せる頭痛のツボ

首を柔らかくするストレッチ



偏頭痛(片頭痛)

はい、次は緊張型頭痛の次に多い偏頭痛です。片頭痛とも書きますね。特に20代~40代の女性に多くみられる頭痛です。

原因

片頭痛の原因ははっきりと解明されていないのですね。

頭蓋骨内の血管が広がり炎症を起こしたためと考えられていますが、では何で血管が広がり炎症を起こすのか?までは解明されていません。

ストレスや疲労の他、女性に多いことから、女性ホルモンが何らかの形で関わっていると見られています。

東洋医学的に診るとこのタイプの頭痛は、のぼせ、頭部の充血状態ですね。足が冷え切っているために、反対に頭部がのぼせてしまっている状態です。女性に多いのも、女性のほうが男性より冷えやすい体質だからなのかもしれません。


主な症状

ズキズキと脈打つような痛みが特徴です。

光や音、匂いにも敏感になり、五感の刺激が更に痛みを強めたり、吐き気などを伴うこともあります。
首を曲げたり振り向いたりすると、頭に響いてさらに痛みを増すケースもあります。


対策

頭痛が起きている時は、首や頭を温めて血管を広げてしまう行為はNGです。

横になったほうが楽ならば横になり休みましょう。頭を横にすると辛い方は、枕やクッションで上半身を起こして休んでください。

この場合は首が熱を持っていることが多くあり、頭部や首を濡れタオルなどを巻いて冷やしたりすると楽になります。

また手首を水で冷やすのも頭部ののぼせ、充血を取るのに有効です。

マッサージや強い刺激は頭部の血行を促進させて、さらに頭痛がきつくなってしまいます。ツボ押しは正確に押せれば問題はないのですが、痛みがMAXの時は、冷やすことに徹してください。

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片頭痛持ちの人には、冷えや瘀血(おけつ)という状態が根深い人が多いと思います。日常的に下半身が冷え、上半身がのぼせている状態なのですね。

このような方は、片頭痛を繰り返さない為にも積極的に冷えを改善して、のぼせという状態を変えていくことが望ましいです。

冷えとり健康法まとめ



まれな頭痛・注意すべきケース

頭痛のタイプには、まれな頭痛・注意すべきケースもあります。


群発性頭痛

この頭痛のタイプは激しい痛みを伴います。ほとんどは男性ですが、その数は少なくまれなタイプです。


原因とメカニズム

目の後ろの内頸動脈が拡張して炎症が起きるためではないかと考えられています。


主な症状

激しい痛みが特徴ですが、目の奥や眼球に痛みを感じることが多いようです。

目をえぐられるような激しい頭痛が、一か月ほど定期的に続くのが特徴で、MAXの痛みがあらわれるのは1~2時間のことが多いようです。


対策

激しい痛みなので、下記にあるような障害の二次性の頭痛ではないか専門医の診察を受けるようにしましょう。

重篤な病気の影響でなければ、改善していくことができます。

片頭痛と同じく、頭部の充血状態ですから、積極的に冷えやのぼせを改善していくことで、少しずつ頻度が減り痛みも楽になってくるはずです。


二次性の頭痛

二次性の頭痛を起こす病気には、クモ膜下出血や脳腫瘍など危険なものもあります。
これまで経験したことのないような強い頭痛が突然表れたり、手足の麻痺やしびれ、激しい嘔吐、高熱などを伴う頭痛が起きた時はすぐに病院へ行く必要があります。

  • 頭頸部の外傷(骨折、頭蓋内出血など)
  • 頭頸部血管の障害(脳出血、くも膜下出血、脳動静脈奇形など)
  • 脳血管障害以外の脳の疾患(脳腫瘍、脳症など)
  • 物質またはその離脱(アルコール、薬物など)
  • 感染症(髄膜炎、カゼなど)
  • ホメオスターシス(生体の恒常性を保つ機能)の障害(高血圧など)
  • 目や耳、鼻などの病気(視力障害、緑内障、中耳炎、副鼻腔炎など)
  • 精神疾患(心身症、うつ病など)



薬が原因の頭痛

頭痛薬、鎮痛薬などを3か月以上超えて、定期的に乱用している場合に起こりうる頭痛を「薬物乱用頭痛」といいますが、乱用ではなくても薬の合わない体質の方も、多くいらっしゃいます。

特に女性の身体は繊細で、血の流れ、気の滞りに敏感なのです。冷えや瘀血(おけつ)の影響を受けやすいのも女性ですしね、薬が合わない、薬をできるだけ使いたくないといった女性も多くいらっしゃいます。

薬物乱用頭痛
頭痛持ちの人が、頭痛薬の飲み過ぎにより、かえって頻繁に頭痛が起こるようになった状態、または症状が悪化してしまった頭痛を「薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)」といいます。市販の頭痛薬、鎮痛薬の飲み過ぎによるものが多いですが、医師から処方された薬によっても起こります。

対策

鎮痛剤、痛み止めなどは常用してはなりません、あくまで応急処置として使いましょう。

それよりも頭痛を引き起こさない体質に改善していくことが一番望ましいハズです。具体的には、のぼせや循環不良の原因「冷えや瘀血(おけつ)」を積極的に改善していくことです。


子供の頭痛

まず、明らかな外傷や感染症が疑われときは、早急に病院へ行く必要があります。

しかしほとんどのケースは、病院で見てもらうほどではない場合がほとんどです。子供の身体もまた繊細です。食べ物や飲料物に入っている過剰な糖分やカフェイン、微量でもアルコールなどでも子供の体は敏感に反応して頭痛を引き起こす原因ともなります。

また、子供は精神的にも繊細です、特にご家族との関係やストレスなどでも頭痛を引き起こしやすいのです。

自分の身体の自覚症状をうまく伝えられなかったり、自分の感覚に無自覚なため、頭痛を悪化させてしまうケースもよくあります。

子供の真夏の熱中症などはそうですよね、暑いのに無我夢中で遊んでいて、気がついたらのぼせが極まっている。

子供の思考に余裕はありませんから、すぐ知恵熱を出してしまって頭が痛くなったりもします。

  • 保護者が、しっかりと子供の状態を把握してください。薬ばかりに頼るのはいけません、薬はあくまで応急処置として使いましょう。
  • 子供の訴えに耳を傾け、子供が素直に気持ちや感覚を表現できるよう、普段からコミュニケーションできる関係を築き上げましょう。
  • 慢性的な頭痛で病院での検査が問題ないのでしたら、まず食生活や生活を改善できないかチェックしてください。
  • 子供はのぼせやすいので、首や頭が異常に熱くなっていないかチェックしてください。
  • 真夏などは特に、熱中症に気を配り予防しましょう。日よけの帽子をかぶったり、濡れタオルを首に巻いたりして頭が熱くなりすぎないように気を付けてください。


頭痛の原因と対策まとめ

緊張性頭痛は冷やさず、偏頭痛は頭~首や手首などを冷やしてください。

ツボ押しやストレッチなどは緊張性頭痛には有効であることが多いですが、片頭痛の場合は上半身への強い刺激は、血行を促進させてしまいますので控えましょう。

慢性的な頭痛でお困りの方は、専門医にご相談なさることが一番です。器質的な問題が疑われる場合は、まずは病院で適切な検査を受けてください。

のぼせや頭部の充血という状態が原因ならば、東洋医学(鍼灸、漢方、指圧、手技療法など)が適任です。東洋医学は症状への処置とともに、冷えやのぼせを改善し、全身の循環を高めていくということに主眼を置いていますから、頭痛を起こしやすい体質の改善ということならば最適です。

また緊張性頭痛のように肩や首のスジが原因ならば、自分でストレッチやツボ押しで積極的に改善していくことができます。

そして大事な冷えとりですね。特に頭痛に限らず、めまいや耳鳴り、頭や上半身の症状は、冷え(下半身の虚弱状態)とのぼせ(上半身の過剰状態、興奮状態)が原因です。

全身の血行や気の流れを阻害して、頭痛になる状態を作っているものは、「冷えとのぼせ」なのですね。

したがい積極的に「冷えとのぼせ」を改善していくことが、頭痛にならない身体作りの為に大事なのです。

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