肩の痛い人や肩が重い、肩が疲れている人のためのストレッチのご紹介です。肩こりには効果的なストレッチが2つありますので、続けて2つストレッチしてみてください。2つのストレッチとも肩ばかりでなく、上腕の筋肉もストレッチできますので、腕を上に上げると痛い方や、五十肩の方にも最適なストレッチです。
慢性的な肩こりでお困りの方は、肩ばかりではなく全身のストレッチで、身体全体を柔らかくすることを心掛けてください。不思議なもので、下半身を柔らかくすると不思議と上半身も柔らかくなります。からだって繋がっているんですね。
どんなストレッチでも腹式呼吸をしないと、あまりストレッチ効果は望めません。まだの方は、ストレッチのコツHow to 腹式呼吸をご参照ください。
肩こりのストレッチその一
このストレッチは床だと滑りやすいので、じゅうたんなどの滑りずらい所やヨガマットの上などで行ってください。
きれいな三角形になるように、手~背中、足を伸ばします。お尻を天井に突き上げて、頭と肩関節を前に入れ込むときれいにストレッチできます。この形は肩関節の内部が効果的にストレッチされます。またアキレス腱から太ももの裏までストレッチできますので、大変気持ちがいいですよ。
写真の形をとって5,6回腹式呼吸してください。息を吸うたびに身体が伸びて、息を吐くたびに身体が緩むのを感じてみてくださいね。
肩こりのストレッチその二
はい、今回は立ち技です(笑)。オフィスでも、どこでもできますので重宝します。これも主に肩関節の内部がストレッチされます。
肺の気の流れ、肺経絡
ちょっとここで寄り道いたしますね。気と経絡のお話です。ストレッチ法だけ見たい方は飛ばしてかまいません、でも意外と面白いかもですよ。
この親指から続く気の流れは、肺経絡(はいけいらく)という経絡です。
試しに親指を握って深呼吸をしてみてください。とても呼吸がしにくいと思います。
今度は、手の平を広げて親指を伸ばして深呼吸をしてみてください。とても深く深呼吸できると思います。
ん、何でですかね?不思議ではないですか?
肺経は文字通り、呼吸の機能の気の流れ(経絡)です。親指を通る肺経が縮んでいては呼吸もしずらいんですね。逆に肺経絡が伸びていると呼吸もしやすいんですね。まぁ不思議(笑)。
呼吸というのも実は全身的な動きなんですね。より大きく深く呼吸をしようとしたら、お腹も使いますし、親指のスジも使います。肺経は全身に走行していますし、太ももの裏も走行しています。下記のストレッチをすると肩ばかりではなく、太ももの裏もとてもストレッチされます。のびてるな~と実感できるはずですよ。その「のびてるな~」と感じるスジが経絡なんですね。
ストレッチも部分だけではなく、全身がストレッチされるようにやるのがコツなんですね。気の流れは全身を走行していますし、部分だけの処置ではあまり効果がない…、これは治療にも言えるコトですけどね。全体に波及する効果が大事だということです。
ちなみに肺虚という状態、肺経絡の気の不足の状態(虚弱状態)では、胸椎が陥没して猫背になります。肩が前のめりになり、感情的にも鬱屈した状態ですね(気の流れは感情にも関係しているのです、肺経絡は悲しいという感情に分類されています)。
猫背というからだの状態と、肩こり、暗く鬱屈しているという精神の状態が肺虚という状態によってもたらされます。
これ気付きましたかね?
身体の状態=精神の状態=気の状態、ですよね。
まさに心身一如ではないですか?
心身相関でもいいですけど、やはり心と身体は繋がっているのですね。だから身体の治療も肉体のケアばかりではなく、気の治療が大事なのですけどね。
ではストレッチの続きです。これからご紹介するストレッチは、肩も伸ばしますが、その肺経のストレッチなのです。
肩こりのストレッチその二、やり方
写真のように親指を絡ませ、前屈していきますが、腕が曲がらないようにして、ゆっくりと限界まで腕を上げて肩をストレッチしてください。
ストレッチの姿勢が取れたら、腹式呼吸です。息を吸うたびに肩関節や太ももの裏がよりストレッチされて、息を吐くたびに緩むのが感じられるハズです。
5,6回、またはお好きなだけ腹式呼吸をして、戻るときもゆっくりと戻します。
また肩こりのツボと併用することで、自分でもびっくりするくらい肩こりや肩の疲れ、固さを改善できますよ。