Contents
坐骨ってどこ?の解説ですが、意外とどこが坐骨でどこまでが坐骨じゃないか曖昧だと思います。
そんな意外と知らない坐骨を骨格標本で解説したいと思います。
私、スリムな体なので坐骨がはっきり触診できますし、固い椅子に長時間座ったりするのは辛い。
お尻のお肉が多めな方は、坐骨が触診できないような方もいるし、自分のお肉がクッションになって坐骨を守ってくれる。
坐骨は太ももの後ろの筋肉、ハムストリングスの付着部であり、坐骨周辺はコリやすいところです。
坐骨は他の骨に比べて穴が開いていたりして変わった骨ですので、坐骨について少しばかり解説したいと思います。
坐骨ってどこ?
坐骨ってここ↓
骨盤は少々ややこしいのですが、坐骨・腸骨・恥骨を総称して寛骨(かんこつ)といい、寛骨と仙骨(尾骨を含む)を合わせて骨盤といいます。
なんで骨盤がややこしいのかというと坐骨・腸骨・恥骨は生まれた時から成長期までは軟骨結合している別々の骨で、大人になると融合して一つの寛骨になるからなんですね。
ということで寛骨を少し解説してみると、
寛骨の大腿骨がはまっているくぼみを寛骨臼(かんこつきゅう)と言います。
この寛骨臼から上部2/5が腸骨、
前方下部1/5が恥骨です。
後方下部2/5が坐骨、
坐骨とは骨盤を構成する寛骨の一部分なんですね。
坐骨の部位
坐骨にも他の骨と同じように、いくつかの名称がついています。
坐骨と恥骨に囲まれた穴、閉鎖孔(へいさこう)
まず坐骨と恥骨に囲まれた閉鎖孔ですが、なんで穴が開いてんだかですね、閉じていれば問題も少なかったのに、軽量化だったりして(笑)。
ここは閉鎖筋肉や閉鎖神経が通り、坐骨神経痛のような閉鎖神経の問題の起きやすいところです。
また起こりにくいことですが、ここから内臓が飛び出てしまう閉鎖孔ヘルニアというものもあります。
坐骨結節、坐骨棘
坐骨結節は、私のようなお肉のない人間が腰かけるとき当たる部分ですね、座るときに体重がかかる部分でもあります。
坐骨棘は坐骨後面の骨の出っ張りで、筋肉が付着する部分でもあります。
坐骨に付着する筋肉
ほとんどの筋肉は骨に付着しますが(筋膜や靭帯に付着する筋肉もあります)、体幹側の付着部を起始(きし)、遠位の付着部を停止(ていし)と呼びます。
坐骨を起始とする深層外旋六筋(梨状筋以外)
坐骨には多くの筋肉が起始を持っていますが、まず深層外旋六筋(梨状筋・上双子筋・下双子筋・外閉鎖筋・内閉鎖筋・大腿方形筋)の梨状筋以外は坐骨を起始としています。
坐骨を起始とする大内転筋
あと、内転筋群の中の大内転筋も坐骨を起始とします。
坐骨を起始とするハムストリングス
そして太ももの後ろの筋肉として有名なハムストリングスです。
ハムストリングスは大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋の3つの筋肉の総称です。
3つの筋肉はともに坐骨結節を起始としています。
各筋肉の解説にてストレッチなどもご紹介していますが、前屈して床に手がつかないような方は明らかにハムストリングスの柔軟性不足です。
ハムストリングスの柔軟不足は、その起始である坐骨結節周辺のスジの痛みやコリ、緊張として現れますので、太ももの後ろが固くて前屈が辛い方、坐骨周辺のスジがコっている方はハムストリングスストレッチで柔軟性を養いましょう。