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骨の種類に続き、関節の種類についての解説です。
骨の種類は大きく5つに分けられましたが、関節の種類はまずよく動く関節である可動関節とほとんど動かない、もしくは全く動かない関節である不動関節、あと半関節に分けられます。
そして半関節の種類は2つ、可動関節の種類はその構造から6種類に分類されます。
3つの関節の種類
関節の種類はまず動かない関節、ほとんど動かない関節、とよく動く関節に分けられます。
不動関節
動かない関節を不動関節といいます。
頭蓋骨は多くの骨が組み合わさってできていますが、そのつなぎ目は縫い合わさるように組み合っています。
この縫い合わせを縫合と呼びますが、頭蓋骨の縫合や歯の付け根、歯根と顎の関節は不動関節です。
半関節
半関節とは骨同士が靭帯や軟骨で強く結合している関節で恥骨結合や肋骨と肋軟骨の関節のことです。
後述するように半関節は構造上、2つに分類されます。
可動関節
可動関節は運動性が大きい関節です。
動きの大きさは可動域と呼ばれ靭帯と筋肉によって制限され、個人差もあります。
可動関節の種類はその構造から6種類に分類されます。
半関節の種類
半関節の種類は2種類あり、靭帯などで強く結合しているものと軟骨により強く結合している関節に分けられます。
繊維結合の半関節
繊維結合の半関節とは靭帯のような組織により骨同士が強力に結合している関節です。
くるぶし当たりの遠位脛腓関節や肩甲骨と鎖骨の烏口鎖骨関節などが繊維結合の半関節です。
軟骨結合の半関節
軟骨結合の半関節は繊維軟骨により結合している関節でわずかな動きがあります。
左右の恥骨の結合部分(恥骨結合)や肋骨と肋軟骨の関節が軟骨結合している半関節です。
可動関節の種類
良く動く関節、可動関節の種類はその構造上、6種類に分類されます。
可動関節の種類は、滑走関節、顆状関節、球関節、蝶番関節、鞍関節、車軸関節です。
滑走関節
立方骨のような骨の平坦な面同士の関節で、わずかな単純な動きができます。
手の手根骨間の関節や足の足根中足関節が滑走関節です。
顆状関節
顆状関節(かじょうかんせつ)は骨の平坦な面の関節ですが、2つの基本面での動きはできますが回旋はできません。
橈骨と手根骨の関節や第2,3,4,5中手指節関節が顆状関節です。
球関節
球関節(きゅうかんせつ)は大腿骨や上腕骨などの球状の骨頭がくぼみにハマっている関節の種類です。
球関節はその構造、大きく動ける関節です。
肩関節が球関節で、股関節は球関節と同じ仲間の臼状関節です。
蝶番関節
蝶番関節(ちょうつがいかんせつ)は蝶番のような構造で動きは単純ですが大きく動く関節です。
鞍関節
鞍関節(あんかんせつ・くらかんせつ)は母指の手根中手関節だけに見られる関節です。
鞍関節は大きく動く関節ですが回旋ができません。
車軸関節
車軸関節(しゃじくかんせつ)は一つの骨を軸とした回旋が可能な関節で、第一頸椎と第二頚椎の関節が車軸関節です。
このような構造により首が回るんですね。
まとめ
まず関節の種類は不動関節・半関節・可動関節に分類され、可動関節は大きく分けて6種類あるということですね。