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ふくらはぎストレッチのコツとやり方の解説です。
ふくらはぎは足首を動かす筋肉なので足首ストレッチと重複するものもありますが、今回は特にふくらはぎをストレッチできるやり方をご紹介します。
3つのふくらはぎストレッチ、簡単な方法から、より深く行う方法をご紹介しますので、ふくらはぎが固い、ふくらはぎを柔らかくしたい方などは解説を頼りにぜひ、ふくらはぎストレッチを実践してみてください。
ふくらはぎは脹脛とも書きますが、読めないですよね。
でも、脹脛は一般的な俗称で解剖学的には「腓腹(ひふく)」と呼び、ふくらはぎのメインの筋肉も腓腹筋と呼びます。解剖学ってややこしいのね。
ふくらはぎは足首を動かす筋肉ですが、血液を心臓に戻すポンプのような働きもしています。
ふくらはぎストレッチとともにふくらはぎの機能解剖学的なことも解説しますが、めんどくさい方は飛ばしてふくらはぎストレッチのやり方をご参考ください。
ふくらはぎカテゴリー
- ふくらはぎストレッチ(この記事です)
- ふくらはぎを柔らかくする方法
- ふくらはぎがつるときの対処法
- 自分で圧せる足のツボ4点
ストレッチ基礎知識
ふくらはぎ
下腿の後面をふくらはぎと言いますが、下腿の骨は2本あります。
腕も上腕骨がありその下に2本の骨(橈骨と尺骨)があります。
下腿も大腿骨の下に脛骨と腓骨があります。
このような構造なので、手先や足先をねじるような複雑な動きができるんですね、身体って上手くできているもんです。
第二の心臓とも呼ばれるふくらはぎ
血液は動脈を流れる血液は力強く心臓から送り出されますが、その帰り道である静脈は重力の影響を受け心臓に戻りにくく、ふくらはぎの筋肉が心臓のような血液を戻す作用をしていると言われています。
だから、ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれるのですね。
ふくらはぎが固かったり、緊張していたり、筋力不足だったら、この血液を戻すポンプのような働きも弱まります。
血液の流れにも影響を及ぼす、ふくらはぎって結構大事なんですね。
ふくらはぎの筋肉
ふくらはぎのメインの筋肉は、腓腹筋とヒラメ筋です。
ヒラメ筋の上に腓腹筋が重なっている感じですが、ともにアキレス腱になり、足首を下に動かす、ブレーキを踏むような動き(足首の底屈)をします。
ご紹介するふくらはぎストレッチも腓腹筋のストレッチ、ヒラメ筋のストレッチ、アキレス腱のストレッチと同じものですが、ふくらはぎには他の筋肉もあります。
長腓骨筋や後脛骨筋なども足首を底屈させる筋肉で、足の指を動かす長趾屈筋や長母指屈筋もふくらはぎにあります。
それぞれの筋肉のストレッチは各筋肉のストレッチ記事にてご紹介していますので、足先を使う特殊なスポーツや運動など、各筋肉のストレッチが知りたい方はご参考ください。
筋肉別のふくらはぎストレッチ
ふくらはぎ(長腓骨筋)のストレッチ
ふくらはぎ(後脛骨筋)のストレッチ
ふくらはぎ(長趾屈筋)のストレッチ
ふくらはぎ(長母指屈筋)のストレッチ
ふくらはぎストレッチのコツ
はい、ではふくらはぎの解剖学的なことは終わりにしてふくらはぎストレッチ実践編。
ふくらはぎストレッチと言えど、部分的に行うのではなく全身に動きが伝わるようにすると、ふくらはぎはよりストレッチできます。
先にふくらはぎストレッチのコツをご紹介いたします。
ふくらはぎストレッチと言えど呼吸が肝心
一般的なストレッチはその筋肉が伸びるような姿勢をとるだけですが、それだけでは準備運動くらいの効果しかありません。
より深く筋肉やスジをストレッチするコツは、腹式呼吸・完全呼吸です。
後述するふくらはぎストレッチの形をとり、完全呼吸を行うと息を吐くたびに身体が緩まり、息を吸うたびに更にふくらはぎがストレッチできるのを感じることができます。
ふくらはぎストレッチのコツ:腹式呼吸・完全呼吸のやり方
息は口から吐いて、鼻から吸うようにします。
腹式呼吸とは横隔膜を上げ下げするようにお腹を膨らましたりへこませたりする呼吸法です。
この腹式呼吸がねぇ、結構皆さんできないんですね。
男女問わず腹式呼吸が苦手な方が多い。
本来は男性より女性の方が呼吸が浅い体質なのですが、私が診るところ男性も同じくらいに呼吸が浅いんですね。
呼吸が深いとエネルギーも多く取り込めますし、精神も落ち着く。
深い呼吸が苦手な人は、ふくらはぎストレッチの前にお腹に手を当てて少し腹式呼吸だけして心身を落ち着かせてみてください。
この腹式呼吸に胸式呼吸を合わせたものが完全呼吸です。
- まず息をゆっくり完全に吐きます。
- ゆっくり腹式呼吸をしてお腹を膨らませます。
- 更に胸や肋骨を広げるように息を吸い続けます。
- 胸がめいいっぱい広がったら肩を上げるようにして息を吸い続けます。
- めいいっぱい吸ったら、口からゆっくりと限界まで息を吐いてください。
- この完全呼吸を10回ほど繰り返すだけでも、胸が広がり下腹部の内臓のマッサージにもなります。
- ストレッチもご紹介する足首ストレッチの形をとり、10回ほど完全呼吸をしてみてください。
コツは息を吸うときに背骨を伸ばすようにして、息を吐くときはできるだけ身体の力を抜いてください。
特にストレッチの形をとりながら背骨を伸ばすように息を吸うと、ストレッチしている部分が更に伸ばされるのを感じることができます。
更に詳しくはストレッチ効果を高める腹式呼吸をご参考ください。
ストレッチしている部分を感じるのも大事
筋トレなどでも、使っている部分を意識する、感じてみるというのはトレーニングの効果を高めます。
ストレッチもストレッチされている部分を感じる、気持ちよさを感じる、スジの動きを感じる、ということはストレッチ効果自体も高めますし、自分の身体のレスポンスに耳を傾けるということは自らの身体への感性を高めます。
内観する、ということですが私たち、これが苦手なんですね。自分の身体の声に無関心な人も多い。
長年連れ添う体ですからね、ストレッチを機会に自らの身体の声を聴くというのも大事だと思います。
3つのふくらはぎストレッチ
ふくらはぎストレッチを3つご紹介します。
簡単なふくらはぎストレッチからご紹介しますが、丁寧により深くふくらはぎをストレッチしたいなら片足ずつ行うふくらはぎストレッチがおススメです。
簡単なふくらはぎストレッチ
床で行うふくらはぎストレッチ
そんなんじゃ物足りない方は、床に手をついてふくらはぎをストレッチします。
このふくらはぎストレッチは、手や足が滑らないようなところで行ってくださいね。
これは足首を伸ばす(つま先を上げる、背屈する)筋肉、腓腹筋やヒラメ筋、アキレス腱のストレッチですが完全呼吸を使い息を吐くたびにお尻を上に突き上げ背骨を伸ばし、息を吸うたびに足の裏全体を伸ばすようにすると大変効果的です。
上記の姿勢で踵が床から離れないようにして、完全呼吸を10回ほど行います。
踵が付かない方は、まず踵を付けてから完全呼吸と共にゆっくり膝を伸ばしていくようにしてください。
これはヨガでいう犬のポーズですが、読んで字の通りきれいな三角になるように、足と背中、腕を伸ばしてください。肩関節にも効くストレッチで肩こりのストレッチとしてもご紹介しています。
片足ずつ行うふくらはぎストレッチ
はい、ではふくらはぎストレッチ最終形態、片足ずつおこなうふくらはぎストレッチのやり方です。
この形をとってから完全呼吸を行い、背骨が伸びように息を吸うとふくらはぎがよりストレッチできます。
足の付け根のストレッチとしてもご紹介しているものですが、上記の形は力の入れ具合、踵を押し出したり、足先を引っ張ってみたり、腰の曲げ具合や膝の緩め方次第でふくらはぎ全体だったり、アキレス腱だったり、膝裏だったり、お尻と太ももの足の付け根だったり、ストレッチする場所を変えることができます。
背中を伸ばして天井を見上げてお腹を太ももに近づけていくと、太ももの後ろの付け根が気持ちよくストレッチできます。
踵を押し出すようにするとアキレス腱やふくらはぎがストレッチできます。
少し角度を変えて試してみればストレッチできる部位が違いますので、いろいろとお試しください。
最後のふくらはぎストレッチはある程度、ふくらはぎや腰、股関節が柔らかくないと足の指がつかめないのでできませんね。
身体の中心が固いような方は、股関節を柔らかくするストレッチにて身体の中心からストレッチできる方法を解説していますので、そちらもご参考ください。
またふくらはぎが固い、特にアキレス腱が固いような場合には、ふくらはぎのツボがお役に立てると思います。
足先の冷えやふくらはぎの冷えなどの改善には、ふくらはぎを温める冷えとり靴下やふくらはぎを温める陶器の湯たんぽなどがお役に立てます。
セルフケアなどが豊かなのが東洋医学にいいところです、ご自身の症状や体の状態にあった記事をご参考ください。